研究課題/領域番号 |
21K01667
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
奥野 明子 甲南大学, 経営学部, 教授 (20319784)
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研究分担者 |
大内 章子 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (20335110)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 人事評価 / ジェンダーバイアス / ダブルスタンダード / シフティング・スタンダード |
研究実績の概要 |
「人事評価のアンコンシャスバイアス研究」として3回の研究会(第1回7月30日、第2回10月29日、第3回3月23日)をオンラインで実施した。研究会は奥野・大内を中心として他に女性労働研究者2名が参加した。第1回および第2回では、奥野が「人事評価におけるジェンダー・バイアス」として関連する海外における組織心理学領域の先行研究をサーベイし、発表した。また、大内章子・奥井めぐみがアンケート調査「育児勤務者に関する調査」の調査デザインや仮説について発表した。第3回はゲストスピーカー脇坂 明 (学習院大学)による発表「 管理職のテレワーク」と、 車田 絵里子(社会医療法人愛仁会 愛仁会リハビリテーション病院)による発表「相対的指標を用いた男女の昇進格差に関する探索的研究」がなされた。Martha Foschi、M.Biernat、Laurie Rudman等の組織心理学者は、1990年代から評価におけるジェンダーバイアスの研究を行なっている。それらは日本の人事管理研究領域では全く注目されていない。1960年代のGoldgerg研究をはじめとする一連の論文をサーベイし、発表できるよう準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍において2019年までに終了する研究(課題番号18K01824)が遅れていたため、本研究もわずかに進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
評価におけるジェンダーバイアスの先行研究をサーベイし、日本語論文として発表する。1960年代以降、関連する海外の先行研究群はかなりのボリュームとなる。重要な研究群であるため、丁寧に読み込み整理する必要がある。2022年度中には完成させて、学会発表、論文にまとめる。その後は、人事評価の際に生じるジェンダーバイアスの理論を活かして、日本企業の人事評価の実態を分析する。日本企業では女性管理職の登用が遅れている。管理職女性比をみれば、係長レベルでは増加するものの、課長レベルでの増加が進まない。その実態は、人事評価におけるジェンダーバイアスの理論で説明できると考えられる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍において2019年までに終了する研究(課題番号18K01824)が遅れていたため、本研究もわずかに進捗が遅れたため。
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