研究課題/領域番号 |
21K01706
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
高田 朝子 法政大学, イノベーション・マネジメント研究科, 教授 (10349194)
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研究分担者 |
恩蔵 三穂 高千穂大学, 商学部, 教授 (10287956)
横田 絵理 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (20277700)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ファミリー・ビジネス / 女性後継者 / リーダーシップ / 承継プロセス / 男性後継者 / 定性調査 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は二つある。第一に男性後継者と女性後継者の承継プロセス上の経験や行動、先代との関係に違いがあるのか。何が女性後継者の就任の障害となっていてどうすればそれを取り除けるか。第二に女性後継者は後継者としての正当性をどのように社内外において示し、信頼を獲得するのか、そして男子後継者との違いは何か。この二つを明らかにすることにある。本年度は、男性後継者と女性後継者の承継プロセス上の違いを明らかにするために、男性後継者を中心にインタビュー調査を行った。ただし、旅行業のインタビューを企画したが、コロナ禍より回復して急需要が発生し、本年度中はスケジュールが合わず叶わなかった。又、男性の後継者(これは多くのファミリービジネス研究の主流の対象者となっている)についての文献研究も読み進めた。 以上に加えて新しい調査対象業界として医療・介護業界についての知見をひろめた。その際に、派生として看護師向けのキャリア(介護事業所や医療施設の承継をふくむ)についての知見をえることができ、それについて一般書を執筆し、医学書院から出版することができた。これは、今後、研究の一つのテーマとして、医療・介護業界におけるファミリービジネスとしての女性後継者を新たに加える端緒となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
男性後継者のインタビュー調査は産業により、コロナ禍からの急回復のために、インタビューの時間がこちらと合わず取りこぼしている。しかしながら、その分ファミリー・ビジネスについての文献研究ならびに、新たな対象としての医療福祉業界についての知見をえることができ有意義な一年であった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は今までに得たデータや調査結果を基に研究の報告と成果のまとめを行う。学術誌投稿、一般ビジネス誌投稿、国内外の学会発表など社会に向けて発信する。特に、本研究は具体性に富み、実現可能性が高い内容となるために、東洋経済、一橋ビジネスレビューなどビジネスパーソンの目に触れることが多い媒体への投稿を積極的に行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で出張調査ができなかった。その後、メンバーと話し合い、最終年度に海外学会発表をすることにした。
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