研究課題/領域番号 |
21K01712
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研究機関 | 愛知東邦大学 |
研究代表者 |
田村 豊 愛知東邦大学, 経営学部, 教授 (40340400)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 中小企業支援 / スウェーデン / リフテット / 育成支援 / リーン生産 / リーンマネジメント / 組織改革 |
研究実績の概要 |
研究初年度は「研究の目的」に定めた中小企業支援としてのリフテットの有効性、支援効果の理論的整理にポイントをしぼり検討を行った。そこで支援特性について検討を行った。日本での企業支援では通常、支援方法として支援対象を絞り限定することで支援を見える化させ、支援成果を切り出し数値的にも測ることが一般的である。これに対してリフテットの場合、支援課題が組織の活性化への継続性であり数値目標では測りにくい支援スキームとなっている。また支援ではリーンマネジメントの導入を軸に支援が行われるため、支援の中心課題が組織改革をめざした支援スキームとなっている。そのため組織の質的側面での改革を課題とする目標設定が、どのように従来の支援対象を絞り込んだ支援スキームと異なりまた有効なのか、検討が必要となるり調査設計を行うことが検討重要な課題となる考えられる。 そのため、まず支援スキームを支えるリーンの支援コンセプトとしての特徴と支援方法に分け、リフテットの優位性を示すことが有効である。そして支援コンセプトとしてリフテットが依拠しているリーンのマネジメント機能としての特性が、どのような点で中小企業の育成支援にとって有効なのか検討点となる。検討に際してはリフテットが利用しているリーンのコンセプト特性が既存のスウェーデンでの中小企業活動にとってどのような有効性を発揮しているのか。またリフテットの支援方法としてのプロジェクトを利用しての活動方法がリフテット実施先企業に有効な経営資源をどのように生み出すのか検討を行うことで、支援コンセプトと支援方法の双方向からリフテット成長の解明が可能となろう。 以上の検討は日本の現状に照らせば、中小企業経営への支援対象と課題をどのように設定するのかを示唆し、組織改革と支援との関係でも有効な支援方策と支援方法の提示が行えると推測している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に想定されていたスウェーデンでの現地調査がCOVIT19(コロナ)の影響によって行えなかった。そのため本研究の特色となる現地中小企業での聞き取りと研究機関との情報のやり取りが不十分とならざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降の調査ではスウェーデンでの現地調査を行うことを重視したい。同時にリフテットの基本的展開を支えている「リーン生産」および「リーンマネージメント」の理論的特徴をより正確に捉えることが調査の特色を示す上でも重要な課題である。なぜスウェーデンではリーン生産やリーンマネジメントが中小企業に導入されることになっているのか。その理由を理論的側面と運用的、方法的な側面からも解き明かすことにより、日本から生み出されたマネジメントコンセプトである「リーン」の企業特殊性、地域特殊性を超えた理念の意味とリーンがリーンコンセプトを利用した場合に必要となるマネジメント手法の特性が明確になり、中小企業の組織活性化を明らかにするという視点からも大きな論点を備えている。また、リフテットの特徴である地域からの支援と大学との連携についても、現地の調査を進めながら情報の収集を行い、本研究の解明ポイントとなる「育成型連携支援」コンセプトの内容についてより精度を高める必要があり、次年度以降の課題としたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ(COVIT19)の広がりにより、国内での調査およびスウェーデンでの現地調査のための渡航が不可能となったため、現地調査と海外渡航費に関わる費用の支出がなく、計画との差が生じた。
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