研究課題/領域番号 |
21K01744
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
横山 暁 青山学院大学, 経営学部, 准教授 (90582867)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 非対称データ / クラスタリング |
研究実績の概要 |
研究初年度である2021年度は,研究実施計画に基づき,非対称データを分析することのできる重複クラスター分析法のアルゴリズムの研究・検討を行った. まず,アルゴリズムの検討を行う上で,非対称データの既存研究の動向を知るために,文献・論文の収集を行うとともに,学会大会等における研究発表を聴講した.さまざまな文献等を通して,非対称データの分析の現状について把握することができるとともに,非対称データにおけるクラスター分析法,特に重複クラスター分析法における必要性について認識を新たにすることができた. これと平行してアルゴリズムの検討を行った.アルゴリズムはデータの非対称性を考慮するにあたり,既存研究を参考に非対称データを対称な成分と歪対称な成分に分け,対称な成分は従来通りの方法を用いて分析するとともに,歪対称成分に関して,新たなアルゴリズムを用いて分析することを中心にアルゴリズムの検討を行っている.これにより,(非対称性を考慮していなかった)対称化したデータの分析との比較も可能になると考えている. 成果報告に関しては,当初は2021年度の行動計量学会における非対称データの特別セッション等で学会発表をする予定であったが検討が十分でないこともあったため,現状では2022年度に実施される学会大会(日本行動計量学会や国際学会)にてアルゴリズムに関する発表を行う予定で準備を進めている.加えて,関連研究の論文執筆も予定している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度の研究活動の中心である「非対称重複クラスター分析法のアルゴリズムに関する研究」に関して,既存研究を参考にアルゴリズムの研究を行ってきた.特に,既存研究の文献・論文を収集しアルゴリズムを検討すること,またそのアルゴリズムを用いた分析プログラムの検討を行う予定であったが,当初予定していた学会発表に関して,2021年度も新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により各学会大会が延期やオンライン開催になり研究報告が困難であったことに加え,またオンライン授業対応等の授業運営にリソースを割かれたことにより全体的にやや遅れが生じている状況である.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は進捗状況としてやや遅れている非対称重複クラスター分析法のアルゴリズムの開発を最優先に取り組む予定である.その後,当初の研究実施に従い,実データへの適用を行い,有効性の検討を実施していく予定である. なお,国内外の学会発表に関しては,当初発表を予定していた学会から変更になることが想定されているが,状況に応じて適切な時期に発表を行っていく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により参加・発表を予定していた学会(特に国際学会)が中止・延期になり,当該繰越金が発生した.2022年度ないし2023年度には開催され参加できると見込まれる.
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