| 研究課題/領域番号 |
21K01797
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| 研究機関 | 神奈川大学 |
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研究代表者 |
戸田 龍介 神奈川大学, 経済学部, 教授 (00271586)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | 農業会計 / 国際会計基準 / 生物資産 / 公正価値 / 農林漁業上場企業 |
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| 研究実績の概要 |
研究初年度の主な実績としては、公刊論文が２本と、当該研究を４回ほど研究会において報告したことがあげられる。本研究は、生物資産を中心とした農業会計について、国際会計基準（IAS）第41号「農業」適用企業における公正価値測定の実態調査を通じて、SDGｓを重視する時代にマッチした会計の再構築を図ることを目的としている。したがって、当該研究の初期から中期にかけては、世界の上場農林水産企業が行っている公正価値測定の実態を明らかにすることが研究の中心となる。
2021年度は、まず10月に、ブラジルの森林地投資企業であるCambiumグループの公正価値測定の実態調査を、「国際会計基準（IFRS）採用企業による公正価値測定に関する調査（2）－Cambium（ブラジル森林地投資企業）グループの2019年度アニュアルレポートを対象として－」という学内紀要論文として公刊した。さらに、2022年3月に、ポルトガル森林企業であるAltriグループおよびスウェーデン森林企業であるHolmenグループの公正価値測定の実態調査を、「国際会計基準（IAS）第41号『農業』適用企業による公正価値測定に関する調査（3）－Altri（ポルトガル森林企業）グループおよびHolmen（スウェーデン森林企業）グループの2019年度アニュアルレポートを対象に－」という学内紀要論文として公刊した。
さらに、上記成果を各種研究会において報告し、様々な貴重な示唆を得ることが出来た。特に九州大学経済学研究院の大石桂一教授が主催している九州会計研究会では、2021年4月と11月はZOOMで、2022年3月は対面で研究報告を行った。さらに、2022年1月には、農業会計研究会において、「国際会計基準（IAS）第41号『農業』適用企業による公正価値測定の実態について」という報告をZOOMで行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国際会計基準（IAS,IFRS）を採用している世界の上場農林漁業企業における公正価値測定調査については、当初の計画通りおおむね順調に進展している。これについては、事前に購入しておいた、世界の上場農林水産企業が発行するアニュアルレポートについてのCD-Rの存在が大きかったと言える。
ただ残念ながら、世界の上場農林水産企業に対する実地調査については、コロナ禍の状況に中々進展が見られない結果、当初の計画通り実施できていないのは残念なところである。
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| 今後の研究の推進方策 |
当初計画していた、世界の上場農林水産企業に対する実地調査については、コロナ禍の状況に変化が見られた際に、改めて実施を計画したいと考えている。
その点、世界の上場農林水産企業が発行するアニュアルレポートを対象とする研究は計画の変更の必要性がないため、少なくとも2022年度の研究については、当該研究を中心に据えて本研究全体を推進する方策をとることとしたい。なお、海外渡航が厳しい場合は、国内において可能なヒアリング調査を行いたいとも考えている。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
2021年度については、本来、海外の上場農林漁業企業への直接ヒアリング調査が予定されていた。しかしながら、コロナ禍の世界的状況が改善せずに、当該予定が遂行できなかったことが、次年度使用額が生じた大きな理由である。
2022年度については、コロナ禍の状況に改善がみられる場合は、2021年度に予定されていた分の海外直接調査を後ろ倒しで行う。また、コロナ禍の状況に著しい改善が見られない場合は、これまで行ってきた海外の上場農林漁業企業が発行するアニュアルレポートの収集に力を入れることで、使用許可額の執行を行っていくことにしている。
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