研究課題/領域番号 |
21K01818
|
研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
佐久間 義浩 東北学院大学, 経営学部, 教授 (20512065)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 監査上の主要な検討事項(KAM) / 監査報告書の透明化 |
研究実績の概要 |
KAMの開示を求める基準の強制適用が諸外国に比べ遅かったという背景があるものの、日本におけるKAMに関する実証研究は今のところ研究実績が非常に乏しい状況にある。本格的に運用が開始されたKAMについて、今後も多くの分析が必要であると考える。本研究では,KAMの開示による影響について多角的な観点から分析することを主たる目的としている。 当該年度では,本研究のベースとなる実証モデルを構築するとともに,本研究において分析の際に用いられるデータベースの作成を行う計画であった。だが、2021年度は、監査報告書に記載される情報、とくにKAMに関するデータを手作業で入力し,本年度以降で用いるデータベースを構築したものの、分析に必要なその他の情報に関するデータに関してはデータベースの構築にまで至らない状況であった。 しかし、KAMの強制開示を求めた初年度の影響については分析をすすめ、その成果を国内の学会で報告し、その研究成果を学術誌に掲載している。なお本テーマについては、さらに多角的な観点から詳細な分析を行い、随時、研究成果をまとめ、国際学会で報告を行う予定である。 2022年度は、他のデータベースからのデータやKAMの追加データを加えたオリジナルのデータベースを作成し、検証テーマに関する分析を深めることを計画している。並行して、積極的に海外を含めた学会での報告を行い、論文として適宜アウトプットし、海外ジャーナルへの投稿あるいは国内での出版につなげていくことを通じて研究成果を還元することを考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は先行研究のレビュー及び初年度のKAMの開示状況の分析を中心に行った。そのため分析に用いるデータベースの構築が遅れている状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究を推進するべく、データベースの構築を早急に実施するとともに、適宜、アウトプットする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
今年度は先行研究のレビューを中心に、KAMの開示状況の把握に予想以上に時間を要した。さらにCOVID-19の影響等が計り知れず、予定していた出張・支出がキャンセルとなってしまったため、基金を使用するタイミングを逸した。 KAMの開示データの収集を行い、データベースを拡張するとともに、あわせてアウトプットした成果を国内外の学会等または学術雑誌で積極的に公表していく。
|