研究課題/領域番号 |
21K01908
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研究機関 | 尚絅学院大学 |
研究代表者 |
菊池 哲彦 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (10419252)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 映像 / アーカイヴ / アーカイヴズ / 写真 / 記憶 |
研究実績の概要 |
研究計画2年目の2022年度は、まず、フランスの政府機関である歴史的記念物委員会が19世紀半ばに実施した写真アーカイヴズ事業「ミッション・エリオグラフィック」に関する研究論文が2022年7月に刊行された(執筆・投稿は2021年度)。そして、前年度から継続している先行研究の渉猟と、2021年度に実施予定でコロナ禍のため見送った現地史料調査のための事前調査に多くの時間を割いた。先行研究の渉猟では、インターネットを活用して文献資料を検索するとともに、必要なものは入手し、内容の分析を行った。また、現地調査のための事前調査は、先行研究の文献調査も参考にしながら、フランス国立図書館およびフランス国立文書館のデータベースを活用し、現地調査のために、現地調査で閲覧・入手する史資料をリストアップした。 そうした研究活動を進めたうえで、2023年2月28日から3月12日にかけてフランス・パリに滞在し、フランス国立図書館(フランソワ・ミッテラン館)とフランス国立文書館(ピエールフィット=シュル=セーヌ館)で史料調査を行った。特に、フランス国立文書館では、歴史的記念物委員会が1851年から52年にかけて実施した「ミッション・エリオグラフィック」に関する公文書と、フランス国土整備・地方開発局(DATAR)が1984年から89年にかけて実施した「DATAR写真ミッション」に関連する公文書を閲覧・複写することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度は、研究所年度に予定していたが新型コロナウイルス感染症の流行のため実施を見送ったフランス現地での調査を年度末(2023年2月28日〜3月12日)に実施することができた。現地調査を実施できた点では昨年度より前進したが、想定していなかった大規模ストライキの影響があり、現地調査を予定通り進められなかった部分もある(実施できたのは予定の9割弱程度)。全体で当初予定より10ヶ月程度遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、2022年度末に実施した現地調査で蒐集した史資料の分析を進めると同時に、これまでに得られた知見を学会報告などを通して公表していく。これらと同時並行で、追加の現地調査を年度末に実施するための準備作業も進める。2回の現地調査を申請時より計画していた本研究課題にとって、初年度の現地調査延期の影響はやはり大きいため、研究期間の1年延長を前提として2023年度の研究を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度、コロナ禍によって現地調査を延期したことによる研究計画全体の遅れを踏まえ、3年で申請した研究期間を4年に延長する予定である。今年度末に2回目の現地調査を実施するため、その費用を確保する必要から次年度使用が生じることとなった。また、急激な円安や戦争の影響による渡航費用の想定外の高騰により、研究費の配分も再考する必要も生じている。現地での史料調査を予定通り実施することを優先して、予算使用計画および研究計画を見直す。
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