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2021 年度 実施状況報告書

マンハッタン計画国立歴史記念公園で形成される文化的記憶

研究課題

研究課題/領域番号 21K01918
研究機関関西大学

研究代表者

桝本 智子  関西大学, 外国語学部, 教授 (00337750)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード原爆 / マンハッタン計画 / 記念式典
研究実績の概要

予定していたフィールド調査はCOVID19の影響で実施ができなかった。その代わり、文献を中心にアメリカにおける原爆の捉え方、マンハッタン計画に関連する場所における記念式典や記念碑について、そして、広島と長崎での記憶継承の現状についての研究をすすめた。原爆開発成功から75周年となった2020年の記念式典は、パールハーバーでのヒロシマ・ナガサキ展の実施をはじめ、国際的なものは規模縮小、延期や中止となっていたが、シカゴ大学ではマンハッタン計画の記念式典が開催されていた。シカゴはマンハッタン計画国立歴史公園には指定されていないが、治金研究所をはじめとし、多くの研究者が研究を行い重要な役割を果たしている。原爆投下を阻止する嘆願書もシカゴの研究者たちから発信されている。ロスアラモス、ハンフォード、オークリッジ以外の場所でもなんらかの記念式典が規模縮小や延期をしながらも実施されたと思われる。カリフォルニア大学バークレー校やシカゴ大学、ニューメキシコ州のトリニティも重要な拠点であることから調査する必要があることがわかった。各ミュージアムの運営方針や情報発信の方法の変更などを確認し、今後の現地調査の準備を継続しておこなった。また、アメリカでの原爆の集団記憶の形成をみるために、原爆投下後のメディア統制、アメリカでの報道内容、その後の原爆投下に関する世論の変化と情報入手との関連性についても資料を収集し分析を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

マンハッタン計画国立歴史公園の関連施設である博物館、記念式典などを現地調査し、インタビュー調査を実施する予定であったが、COVID19の影響ですべてのフィールド調査は延期となっている。インターネットで対象地がどのような状況かは確認をしているが、実際に訪問することができずに文献中心の調査方法への変更を余儀なくされている。

今後の研究の推進方策

2022年度はCOVID19の状況が改善される期待を持っている。広島の平和記念資料館とロスアラモスの歴史協会は館長がそれぞれ交代となり、今後の方針などのインタビューを実施する予定である。感染症の状況によっては海外での調査は実施できないかもしれないが、広島の平和記念資料館は改修工事後に全館がオープンとなりその全容を調査する予定にしている。また、平和記念資料館の前館長がロスアラモスを訪問し、ロスアラモスでのヒロシマ・ナガサキ展の実現に向けた話し合いがなされていたが、実施には至っていない。新館長に今後の可能性についても確認していく。

次年度使用額が生じた理由

パンデミックの影響で予定をしていたフィールド調査を実施できなかったっため。2022年度は状況を見て、海外フィールド調査の実施を計画していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] What Can a National Park Teach About War and Peace?:Opportunities and Failures in the Manhattan Project National Historical Park2021

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Masumoto
    • 学会等名
      National Communication Association
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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