研究課題/領域番号 |
21K01930
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
笠原 良太 早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (20846357)
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研究分担者 |
嶋崎 尚子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40216049)
水島 久光 東海大学, 文化社会学部, 教授 (30366075)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 石炭産業 / 地域社会 / ライフコース / 故郷喪失 / アーカイブズ |
研究実績の概要 |
本年度は、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の影響により、主な調査対象である東京大夕張会が中止となったため、同郷会調査を順延せざるをえなかった。今年度は、本調査の準備に加えて、夕張市内にある一次資料の整理を実施した。 まず、同郷会調査の準備として、実施済み調査(同郷会会員を対象とした座談会ならびに元教員インタビュー)結果のとりまとめ、労働組合解散記念誌名簿(三菱大夕張炭砿・南大夕張炭砿)および採用申込書(三井芦別炭砿)による離職者再就職動向の把握、同郷会事務局との打ち合わせをおこなった。調査結果のとりまとめは、2022年度前期にリサーチペーパーとして発行する予定である。また、離職者の動向については、夕張・芦別を含む空知炭田内の炭鉱移動と成長産業への転換を統計的に把握・整理している。そして、同郷会調査については、2022年度が鹿島地区閉村25周年、2023年度が大夕張炭砿閉山50周年をむかえるため、座談会・個別インタビュー・手記にもとづく物語集の作成を企画し、事務局と準備を進めている。 つぎに、夕張市教育委員会が管轄する「ゆうばり歴史・教育資料室」ならびに「大夕張資料室」に所蔵されている炭鉱・学校に関する一次資料の整理を進めている。同資料群は、保存状態が劣悪であり、経年劣化が進んでいる。そこで、早稲田大学文学学術院嶋﨑尚子研究室と夕張市教育委員会との間に資料整理に関する覚書を締結し(2021年8月)、同研究室主導で資料整理に着手した。本研究課題の期限内にデジタル化および目録作成を終える予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記のとおり、新型コロナウィルス感染症拡大による活動自粛のため、2021年度内に予定していた東京大夕張会調査の実施を延期せざるをえなかった。2022年度は、事態の経過を見極めながら、リモートでの調査や小規模の対面調査など、可能な調査から進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、2021年度から継続して実施済み調査結果のとりまとめ(リサーチペーパーの作成)、離職者再就職動向の把握、夕張市内一次資料の整理、同郷会調査の準備を進める。同郷会調査は、11月の同郷会総会の有無にかかわらず、8月頃から随時、座談会、個別インタビューを開催し、手記の執筆を依頼・募集して進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
「現在までの進捗状況」に記載のとおり、新型コロナウィルス感染症パンデミックの影響で同郷会調査を延期したため、翌年度分に繰り越した。繰越分は、2022年度中に実施予定の座談会・個別インタビューを実施するための旅費等に使用する。
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