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2023 年度 実績報告書

産業衰退後の地域社会における子どもたち生活史:炭都夕張のアーカイブ構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K01930
研究機関実践女子大学

研究代表者

笠原 良太  実践女子大学, 生活科学部, 講師 (20846357)

研究分担者 嶋崎 尚子  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40216049)
水島 久光  東海大学, 文化社会学部, 教授 (30366075)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード石炭産業 / 地域社会 / アーカイブズ / 進路指導 / ライフコース
研究実績の概要

本年度は、昨年度末に実施した東京大夕張会ならびに札幌大夕張会を対象とした質問紙調査(「あなたにとっての「大夕張」を教えて下さい」アンケート)の結果を集計し、11月の東京大夕張会総会での中間報告を経て、報告書を作成した。同調査では、三菱大夕張炭鉱での生活全般、春夏秋冬の行事、印象深い出来事・場所・人、閉山・離山後の大夕張との関わりなどをうかがった。報告書では、大夕張に居住していた期間で回答者を3つのグループ(中学卒業まで大夕張に居住、子ども時代に離山、大夕張外出身)に分け、思い出の重なり・共通項やそれぞれの特徴を明らかにした。大夕張を代表する自然(山・川・雪など)や炭鉱、企業(三菱)などは、共通の思い出として挙げられる一方、小児マヒ流行(1960年)や有名人来山といった出来事は、グループごとに想起する内容が異なっていた。これらの多層的な思い出を、地元の豊富な写真資料(大夕張アーカイブ)とあわせて報告書に掲載した。また、同報告書には、三菱大夕張炭鉱社内報の分析結果(嶋﨑)、大夕張アーカイブ構築の記録(水島)が掲載されている。
12月には、元鹿島中学校教員の遠藤幸治氏にインタビュー調査をおこなった。同氏はS35年から3年間、進路指導を担当し、道外・札幌への就職斡旋の道を切り拓いた。産業・地域の特徴に応じた進路指導・求人開拓の実践史を明らかにした。
研究期間全体をとおして、多くの大夕張出身者の生活史と夕張市教育委員会所蔵の学校教育資料、三菱大夕張炭鉱社内報等の文書資料を収集した。これらのデータ整理、デジタル化を行い、成果の一部は報告書、学会報告、論文等でまとめたが、総合的な分析は、今後実施し、成果を広く公開する予定である。

備考

アンケート調査の報告書として以下を刊行
笠原良太・水島久光・嶋﨑尚子,2024,「あなたにとっての『大夕張』を教えて下さい――ふるさとの思い出をつづり、つながる」大夕張研究会.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 「産業の子ども」の生活と成長を読み解く――社会学の観点から2024

    • 著者名/発表者名
      笠原良太
    • 学会等名
      「生活綴方・版画文集を掘り起こす――石川県志賀町所蔵の大田耕士旧蔵資料から探る」シンポジウム
  • [学会発表] 戦後復興期における農村青年の人間発達――中学生の日記からみる地域・家族・教育2023

    • 著者名/発表者名
      笠原良太
    • 学会等名
      第96回日本社会学会大会
  • [図書] 芦別――炭鉱〈ヤマ〉とマチの社会史2023

    • 著者名/発表者名
      嶋﨑尚子・西城戸誠・長谷山隆博
    • 総ページ数
      340
    • 出版者
      寿郎社

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公開日: 2024-12-25  

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