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2022 年度 実施状況報告書

ポスト世俗化社会における女性ムスリムのスポーツ参加研究ー信仰、西洋・近代、主体性

研究課題

研究課題/領域番号 21K01937
研究機関関西学院大学

研究代表者

安達 智史  関西学院大学, 社会学部, 教授 (90756826)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワードポスト世俗 / 国際スポーツ組織 / ムスリム女性 / スカーフ問題
研究実績の概要

本研究は、女性ムスリムのスポーツ参加を取り巻く言説・制度・組織的取り組みの展開について解明するとともに、女性自身がそうした環境により提供される多様な宗教的/世俗的資源・知識を動員しながら、どのようにスポーツと関わっているのかを明らかにするものである。そうした女性ムスリムのスポーツ参加と身体規律・表現の分析を通じて、宗教と世俗の新たな関係をめぐるポスト世俗化概念の拡張と刷新を試みる。本年度は、ポスト世俗化をめぐる理論的研究、ムスリム女性のスポーツ参加をめぐる環境変化の研究、ムスリム女性のスポーツ参加をめぐる意識をめぐる先行研究のレビューを実施した。その結果、ムスリム女性のスポーツ参加をめぐる環境は、グローバルなスポーツ組織の取り組みを通じて近年改善されていること、女性によってスポーツ参加をめぐる条件に対して異なる認識が存在すること、各国の女性ムスリムのスポーツ参加をめぐる環境はそれぞれの国の経路依存的背景に影響を受けていること、ムスリム女性の自発的な運動によってユニフォームをめぐる規制が緩和していることなどが明らかとなった。以上の内容は、本研究を構成する5つの要素(①グローバルな制度・言説、②ナショナルな制度、③ローカルな取り組み、④個人の経験、⑤ポスト世俗化をめぐる理論化)のうち、①②をカバーするものである。本年度の主な成果として、国際学会での報告、国内主要学会での査読論文掲載、英語での単著の発表があげられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Covid-19の影響により、海外での調査活動が進んでいないため。

今後の研究の推進方策

2023年度から、海外での調査活動を開催する。

次年度使用額が生じた理由

Covid-19の影響により、海外での実地調査がおこなえなかったため。次年度、実地調査をおこなう予定であり、その際に累積分の研究費を用いる。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] グローバル時代に必要な素養ーー「マタイの福音」と現代ムスリムを通じて2023

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 雑誌名

      チャペル講話集

      巻: 2022年度 ページ: 57-59

  • [雑誌論文] イスラームと女性のエージェンシー―ポスト構造主義,自己規律化論,ポスト伝統社会論2022

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 雑誌名

      社会学評論

      巻: 291 ページ: 246-261

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 栗田知宏著 『ブリティッシュ・エイジアン音楽の社会学―交渉するエスニシティと文化実践』2022

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 雑誌名

      社会学評論

      巻: 288 ページ: 561-563

    • DOI

      10.4057/jsr.72.561

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 第20回日本社会学会奨励賞【著書の部】受賞者「自著を語る」2022

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 雑誌名

      社会学評論

      巻: 289 ページ: 55-56

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ポスト世俗化時代の社会統合研究ーー女性ムスリム、エージェンシー、アイデンティティ2022

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 学会等名
      関西学院大学社会学部ーー研究会例会報告
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本人改宗者ムスリム女性とリベラルなイスラーム2022

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 学会等名
      日仏におけるイスラームと政治的・社会的価値観
    • 招待講演
  • [学会発表] 現代ムスリム女性の社会学ーーオリエンタリズムに抗し、「公共」を創る2022

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 学会等名
      関西学院千里国際中等部・高等部「公共」
    • 招待講演
  • [学会発表] みんなで生きる2022

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 学会等名
      関西学院大学チャペルアワー講話
    • 招待講演
  • [学会発表] ポスト世俗化社会における女性ムスリムのスポーツ参加ーーイギリスを事例として2022

    • 著者名/発表者名
      安達智史
    • 学会等名
      「西洋社会における世俗の変容と『宗教的なもの』の再構成ーー学際的比較研究」研究会
  • [図書] イスラーム文化事典2023

    • 著者名/発表者名
      イスラーム文化事典編集委員会編、安達智史他
    • 総ページ数
      748
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      978-4-621-30766-3
  • [図書] Muslim and British in post-9/112023

    • 著者名/発表者名
      Adachi Satoshi
    • 総ページ数
      375
    • 出版者
      Trans Pacific Press
    • ISBN
      978-1-920850-05-0
  • [図書] 日仏におけるイスラームと政治的・社会的価値観(仮題)2023

    • 著者名/発表者名
      伊達聖伸編, 安達智史・小村明子・店田廣文・伊達聖伸・樋口直人・藤原聖子・増田一夫・見原礼子・Abdennour Bidar・Florence Bergeaud-Blakler・Catherine Mayeur-Jaouen・Olivier Roy・Jean-Jacques Thibon et Francesso Chiabotti・Valentine Zuber
    • 総ページ数
      -
    • 出版者
      水声社

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公開日: 2023-12-25  

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