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2021 年度 実施状況報告書

医療と看護と介護の連携に活かされるホームヘルパーの観察項目の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K02011
研究機関京都看護大学

研究代表者

和田 惠美子  京都看護大学, 看護学部, 講師 (60585446)

研究分担者 佐浦 隆一  大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10252769)
結城 康博  淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (10458622)
藤原 奈佳子  人間環境大学, 看護学部, 教授 (30178032)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード多職種連携 / ホームヘルパー / 観察項目 / 訪問看護師 / 生活援助 / 身体介護 / 医療的ケア
研究実績の概要

COVID19の第4波と第5波の影響で、実施予定であったパイロット研究は行うことができなかった。療養者の感染のみでなく、介護者側の感染など問題も多くあった。
そこで、自らの先行研究で抽出した観察項目の改善に向けての検討を中心に行った。在宅ケアに関わる多職種とのリモート会議を5月と7月におこなった。5月のリモート会議ではサービス担当責任者1名、介護支援専門員1名、訪問看護師2名の5名で検討を行い、ヘルパーが活用しやすくするためへの意見交換を行った。7月のリモート会議では、観察項目の中でも特に多職種がヘルパーへの要望が多くあがった食事に関する項目について検討行った。その会議では、サービス担当責任者1名、介護支援専門員1名、訪問看護師2名、栄養士1名、歯科医師1名、歯科衛生士1名、薬剤師1名と9名で検討を行った。意見交換では、食事の姿勢、飲み込みの状況、薬が口腔内に残ることの症状への影響、口腔清拭の意義がポイントとしてあがった。
さらに、関東地方で積極的にヘルパー事業所の改善に取り組んでいる2事業所(高齢者住宅新聞に掲載された)にリモートを通じて、観察項目についての意見を求めた。その結果、観察項目は事業所内におけるサービス担当責任者によるヘルパーの教育に役立てていけるという意見が得られた。そこで、観察項目の横に、その観察が必要となる根拠を入れてもらいたいとの要望があった。この根拠は、まさに5月と7月に実施した在宅ケアに関わる多職種から出されたポイントそのものであった。
観察項目は、抽象的な表現を具体化でき、観察項目の内容をヘルパーが理解できる内容(短文)に改善することができた。生活援助と身体介助の項目に分けて整理する段階まで進めて、医療依存の高い療養者への観察項目を追記すれば完成となる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2021年度に観察項目をヘルパーが利用できる内容に作成し、対象の30施設ヘルパー事業所を対象に、利用した観察項目、ケアチームメンバーへの連携状況、療養者への影響などを質問紙で調査する予定であったが、COVID19の感染状況の増加やオミクロン株の増加のため、介護現場がひっ迫した状態となり、パイロット研究は延期となった。
ただし、オンライン方式でのミーテイングは可能であったため、在宅ケアにかかわる専門職種とのリモート会議(2回医療的依存度の高い対象者のケアの観察項目が整理されれば観察項目は完成し、パイロット研究への準備は整う状況である。

今後の研究の推進方策

現在、パイロット研究に向けて研究対象施設の依頼作業を始めている。COVID19の感染により、介護事業所は非常にひっ迫した状況にある。その中でも、ヘルパー教育への必要性は重要視されている。COVID19との共存の中でヘルパー教育を推進していけるよう、介護事業所のサービス担当責任者や介護事業所の連携先である訪問看護師の管理者と協働していけるよう打ち合わせを進める予定である。
研究推進のためには、この状況を踏まえた倫理的配慮が求められ、ヘルパーの業務の負担となることのない、業務の流れの中で、教育効果を高める観察項目の活用が求められる。研究受け入れを研究対象施設に依頼していただけるよう、介護事業所と訪問看護師ステーションとオンライン方式で検討をかさねて、観察項目の活用方法と研究時期を決定していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

COVID19の感染の増加に伴い、介護事業所での予定していたパイロット研究が実施できなかったため、人件費、謝金を次年度に使用することとなったためである。また、COVID-19の感染拡大状況があり、オンライン形式での学会開催となったためである。

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公開日: 2022-12-28  

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