| 研究課題/領域番号 |
21K02053
|
| 研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
竹内 彩乃 東邦大学, 理学部, 准教授 (20769252)
|
| 研究分担者 |
今村 晴彦 長野県立大学, 健康栄養科学研究科, 准教授 (40567393)
前田 洋枝 南山大学, 総合政策学部, 教授 (70611094)
平田 幸輝 東邦大学, 医学部, 非常勤講師 (70910404)
|
| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
| キーワード | 自分ごと化 / 市民参加 / 無作為選出型会議 / 住民協議会 |
| 研究実績の概要 |
本研究では、地域に関心の薄かった市民が、地域課題の解決に関する活動を新たに開始することを「自分ごと化」と定義し、特に無作為抽出型の市民会議の参加者に「自分ごと化」が生じるメカニズムについて「地域特性」「プログラム特性」「個人特性」の3つの視点から明らかにすることを目的とし、実地調査と制度分析を通じて実証的に検討を行った。 最終年度には、福岡県大刀洗町で実施された住民協議会に関するアンケート調査を実施し、153件の有効回答(回収率61.0%)を得た。速報結果からは、住民協議会への参加が、地域や社会への関心、自主的な行動変化、政策提言への納得度に一定の影響を与えていることが確認された。特に「参加して良かった」とする回答が多数を占めるとともに、「提言された取り組みに参加したい」と答えた住民も多く、市民の“自分ごと化”に資するプロセスとしての住民協議会の可能性が示唆された。また、研究期間を通じては、大刀洗町や群馬県富岡市等において地域の参加プロジェクトに参与観察を行い、行政と民間の連携による参加設計や住民の内発的動機づけの過程を記録・分析した。 さらに、制度的側面からの分析として、全国の自治基本条例を対象とした網羅的調査を行った。条例文の収集・テキスト分析を通じて、住民参加に関する定義や規定の傾向を明らかにするとともに、地域間での参加制度の設計差とその背景要因を検討した。その結果、参加の制度化は一定の基盤となる一方で、地域の実情に応じた柔軟な制度運用と、市民との継続的な対話の構築が参加促進に不可欠であることが確認された。 以上の知見は、地域の持続可能性と住民主体の政策形成を支える参加の条件を考察するうえで、実践的かつ理論的な貢献をなし得るものである。
|