研究課題/領域番号 |
21K02054
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
増田 幸弘 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (40264171)
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研究分担者 |
圷 洋一 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (50331054)
黒岩 亮子 日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (60350188)
村岡 真知子 (神尾真知子) 日本大学, 法学部, 特任教授 (80219881)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | エイジフレンドリーシティ / 福祉政策 / 地域福祉 / 高齢者福祉 / 国際比較 |
研究実績の概要 |
研究初年度の令和3年度は、研究組織のメンバー全員で行う研究会をzoomで4回実施した。また、zoom・電子メール・電話によるメンバー相互間の情報共有や意見交換を継続的に行った。今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で研究期間を延長した研究課題「エイジフレンドリーシティの組織・施策・運営に関する国際比較研究」と本研究課題とが重複した。本研究課題は前者より着想を得たものであり、研究会では両者を関連づけて検討することとした。 初回の研究会で検討課題と担当者の確認を行った。その結果、令和3年度は次の作業を行うこととした。①国内におけるエイジフレンドリーシティ・グローバルネットワーク(GNAFCC)参加自治体の現地調査と分析。②海外の調査先の選定および関係資料・法令等の収集。③社会福祉政策(特に高齢者福祉・地域福祉領域)およびグローバル・ソーシャルポリシーに関する基礎理論の検討。①については、研究組織のメンバーが居住し勤務する首都圏で新型コロナウイルス感染症が収束しないまま再拡大したことから、実施を見送ることとした。②については、フランスとアイルランドの都市を候補とし、今年度はアイルランドにおけるGNAFCCの展開過程を中心に検討を行った。③については、「エイジフレンドリー・スタディズ」を構想するに至った。 令和3年度は、図書および学会発表等によって情報発信を行った。図書については、増田がGNAFCCに関する論稿を福祉政策の図書に掲載した。なお、増田は社会保障法の教科書にAFCCに関するコラムを掲載した。また、圷は研究会における福祉理論に関する議論を含む論文を執筆するとともに、NHKラジオ講座テキストに寄稿した(番組にも出演した)。学会発表については、増田がアイルランドのAFCCに関する発表を行った。なお、神尾は研究会における福祉政策とジェンダーに関する議論を含む発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行により、令和3年度に予定していた調査を見送ることとなったため。その他の作業については、概ね当初の研究計画に従って進展しているものと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
第4回研究会において今後の研究の推進方策を話し合い、次の方策をとることとした。①当初計画で予定していた海外の現地調査(GNAFCC自治体の現状確認、聞き取り調査等)は、新型コロナウイルス感染症の収束が見込めない可能性が高いことから次年度の実施は見送る。②研究課題「エイジフレンドリーシティの組織・施策・運営に関する国際比較研究」のまとめの作業を本研究と関連づけつつ行う。③外部識者との情報共有や意見交換の機会を設ける。④論文・図書・各種記事等の執筆、学会・研究会等での発表、公開講座の実施等により情報発信を行う。また、令和3年度年度と同様、研究会を開催し、進捗状況の報告、意見交換、今後の進め方の確認等の作業を行うものとした。
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次年度使用額が生じた理由 |
情報収集および消耗品にかかる費用を節約することができたことから、次年度使用額が生じた。次年度以降の調査にかかる費用および関係図書・資料の購入の費用等に使用する計画である。
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備考 |
圷洋一「分断に挑む社会福祉」『NHK社会福祉セミナー2022年4~9月』NHK出版2022年、6-21頁。同「社会科学と社会福祉学」人文学報38号2022年。神尾真知子「労働法制・社会保障法制に見る夫婦像及び家族像」2021年12月11日(ジェンダー法学会第19回大会)。増田幸弘「エイジフレンドリーシティにおける高齢者と家族」本沢=新田編『トピック社会保障法(第16版)』信山社2022年、177頁
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