| 研究課題/領域番号 |
21K02086
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| 研究機関 | 共立女子短期大学 |
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研究代表者 |
山口 庸子 共立女子短期大学, その他部局等, 教授 (20201832)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| キーワード | ウルトラファインバブル / オゾン / 動的表面張力 / マイクロバブル / 界面活性剤 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は高機能付与と環境負荷の削減が同時に行える「低温殺菌洗浄システム」を開発するために，ウルトラファインバブル水（Ultrafine Bubble: UFB水）の機能やメカニズムを解明する基礎研究とオゾンUFB水等の活用を進める応用研究を行うもので、本年度は、KRUSSS社製ハンディタイプの動的表面張力計（バブルプレッシャー法）を用いて、大気UFB水（加圧溶解法およびキャビテーション方式の発生装置により作成）と界面活性剤の併用が動的表面張力に及ぼす影響をシステマティックに測定評価するための測定条件や界面活性剤の見直しを行った。また、界面活性剤の併用がUFB水に及ぼす影響を明らかにするために、これまで洗浄に使用されてきた界面活性剤の研究報告に関する文献調査を行い、併用によってUFB水の動的表面張力に影響を及ぼした界面活性剤の特長を検討した。しかし、今年は十分な実験の時間を確保してシステマティックに測定することができなかったため、バブルプレッシャー法による動的表面張力計を用いた測定から界面活性剤併用による明白な効果を得ることはできなかった。
一方、界面活性剤の併用効果を評価するに当たり、UFB水の温度コントロールが影響したことから、イオン交換水、マイクロバブル水と比較して、FB水の温度変化を経時的に測定する必要性が生じた。UFB水の保温効果に関する評価方法を準備することができた。
キャビテーション方式の発生装置で作成したUFB水の気泡サイズ、密度をレーザー回析・散乱法のナノ粒子径分布測定装置（SALD-7500nano）で測定することから、加圧溶解式で作成したUFB水と同様に保存可能なことを確認した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ハンディタイプ（KRUSSS社製）に変更したため予定よりも動的表面張力の測定精度が低く、測定条件の検討に時間を要したことに加えて実験時間を確保することが厳しく、動的表面張力の測定方法の見直しや界面活性剤の併用効果の実験時間が不足したことがあげられる。2023年度も引き続動的表面張力の測定精度を上げるための実験や界面活性剤の併用効果を評価する継続的な実験が必要である。
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| 今後の研究の推進方策 |
2022年度の継続実験として、バブルプレッシャー法によるUFB水の動的表面張力の測定条件の見直しを行う。測定条件の見直しに当たり、イオン交換水を比較基準として、測定条件を系統的に見直し、UFB水の動的表面張力の測定を行う。さらに、これまで界面活性剤の添加によって洗浄効果や動的表面張力に影響を及ぼすと報告されてきた界面活性剤を中心に、極性や親水性-親油性バランス（HLB）の異なる界面活性剤を用いて、動的表面張力の併用効果を検討する。また、2022年度実施できなかったオゾンUFB水の清浄（除菌）効果を測定を進める。さらに、本年度はUFB水の実用化を検討する応用実験として、食器洗浄機（食洗機）を購入し、UFB水と水道水との比較から一般家庭の食器洗浄機への活用を検討する。食洗機の洗浄力評価（BLT-DW法）に準じた洗浄力評価やATP拭き取り試験により清浄度の評価を行う。また、ライフサイクルアセスメント（LCA）の実施に必要なデータベースの入手、消費電力量や使用水量の測定も合わせて行う。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
予定をしていた研究成果を得ることができず、予定していた学会にて発表することができなかったため、旅費や学会参加費等の支出がなかったため次回へ繰り越し、学会発表に向けて実験の消耗品や実験補助の人件費にあてることを希望する。
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