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2021 年度 実施状況報告書

リフィーディングシンドロームにおけるRFS Indexを用いた予防・治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K02093
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

田中 更沙  兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教 (90733387)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードリフィーディングシンドローム / 低リン血症 / 血液メタボローム解析 / 糖尿病
研究実績の概要

慢性的な低栄養状態にある患者に積極的な栄養補給を開始したときに発症するリフィーディングシンドローム(RFS)は致死的な代謝異常症である。しかし、RFSの診断基準や積極的な発症予防・治療法は確立されておらず、現在の臨床現場で実施できるのは対処療法のみである。そのため、本研究ではRFS発症前の生体状況に着目し、発症予測法の確立(RFS Index)、RFSの栄養学的な予防法と治療法の開発を目的としている。
本年度は、RFS発症前の生体状況を把握するため、軽度RFSモデル動物の発症前および健常モデルの血液を用いてメタボローム解析を行った。その結果RFS発症に関与の可能性のある候補物質をいくつか抽出し、発症予防効果を検討中である。候補物質によっては、発症予防に効果的であることを見出しており、現在、詳細な検討を進めている。さらに、疾病とRFS発症の関連を検討するため、1型および2型糖尿病モデル動物に軽度RFSを発症させ、血中動態および代謝変動を解析中である。RFS発症にはインスリンがカギとなることは明らかにしているが、糖尿病においては、健常とは異なる血中動態、エネルギー代謝変動を示すことが明らかとなり、RFS発症との関連、疾病の重症度との関連について現在詳細を検討中である。これらの解析を進めることで、発症予測法の確立(RFS Index)、RFSの栄養学的な予防法と治療法の開発を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

RFS発症前の生体状況の把握および疾病モデル動物とRFS発症との関連を明らかにすることにより、RFS発症予測法の確立に向け、発症予測因子を見出している。さらに、RFS発症関連物質の候補物質によるRFS発症予防効果についても検討を進めており、栄養学的な発症予防法・治療法の確立に向けて検討を行っている。

今後の研究の推進方策

RFS発症予測因子を動物実験レベルで見出すことにより、積極的な栄養予防法・治療法の開発を目指す予定である。さらに、臨床元和におけるRFSの現状調査を行い、RFS関連因子の調査、さらに本研究の動物実験で得られるRFS発症予測因子、基礎疾患、栄養投与方法および投与栄養量・成分について関連を明らかにする。これによって人における個人や病態に合わせたRFS発症予防・治療法の開発を目指す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 軽度リフィーディングシンドロームモデル動物における栄養投与法の違いが代謝変動に及ぼす影響2021

    • 著者名/発表者名
      1.田中更沙、博多涼、多田恭歌、守本彩乃、橋本渚、坂上元祥、伊藤美紀子
    • 学会等名
      第75回日本栄養・食糧学会大会

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公開日: 2022-12-28  

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