慢性的な低栄養状態にある患者に積極的な栄養補給を開始したときに発症するリフィーディングシンドローム(RFS)は致死的な代謝異常症であるが、RFSの積極的な発症予防・治療法は確立されていない。 本研究ではRFS発症前の生体状況に着目し、血液メタボローム解析により4種類の発症関連候補物質を見出した。発症関連候補物質をすでに確立したRFSモデル動物に投与したところ、RFS発症予防効果が示唆された。また、RFS発症に及ぼす因子を見出すため、糖尿病、加齢、投与方法などとRFS発症の関連についても明らかにした。以上の成果より、今後、RFSの栄養学的な予防法と治療法の開発につながることが期待される。
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