研究課題/領域番号 |
21K02107
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
大藪 千穂 岐阜大学, 教育学部, 教授 (10262742)
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研究分担者 |
奥田 真之 愛知産業大学, 経営学部, 教授(移行) (10791353)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ひとり親世帯 / 人生設計ゲーム / ライフプランニングゲーム / 成年年齢引き下げ / 資産・投資教育 |
研究実績の概要 |
本研究では、対象を生活困窮者(学生、ひとり親世帯の子と親、障がい者、高齢者)とその支援者とし、対象者別の生活設計と家計管理を主とした金融経済教育のシステムの構築とプログラムの開発・実践を行う。地域ネットワークと協働して実践し、生活困窮者の自立した生活を支援することを目的としている。 ひとり親世帯、寡婦世帯に対するアンケートから特に子どもがどのような支援を必要としているか、その実態を分析した。ひとり親世帯や高齢者がライフプランニングのためにシミュレーションできる開発した「人生設計ゲーム」と「ライフ・プランニング・ゲーム」をオンライン上で用いて、その検証を行った。専門家に相談ができるプラットフォームについては、専門家として登録している現在のプラットフォームを、まずは学生に利用してもらい、その活用における課題と解決策を検討した。また子どもが一人でも継続できる開発した「おこづかいちょう」を1年間実践してもらい、自分をコントロールする自律の大切さを学ぶことができることが明らかとなった。また2022年4月1日から成年年齢が引き下げられたことで、高校生がクレジットカードなどの契約ができるようになったが、一方で学習指導要領では高校から資産形成や投資教育を教えることとなったため、生活困窮者が安易に投資につながらないようにするため、高校生を対象とした成年年齢引き下げと契約、投資教育の授業案を作成し、複数の高校で実践した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、社会福祉協議会等の生活困窮者支援が多忙であることから、研究について説明し協力を依頼することが困難であった。また生活困窮者に直接ゲームをしたり、シミュレーションをする状況にはなかったことが原因である。しかし「生活設計体験ゲーム」を学生に対してはオンラインを用いて実践することができた。今後はオンラインを用いて生活困窮者の支援者とつながり、金融経済教育授業教材プログラムを作成していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、大人用の「毎日家計簿」の作成、「お金相談プラットフォーム」の修正を実施する。また社会福祉協議会等との金融経済教育実施体制を整備し、試験的実施を計画通り行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度はコロナ禍のため、対面での会議や講義実践ができなかったため、当該助成金が生じた。今年度はオンラインで実施できるように、オンライン会議に必要なマイク、スピーカー、Wifi等の機器の購入にあてる。また対面で実践する時に感染防止のアクリルボードの購入等にあてる。それによってオンラインでの実践が可能となると計画している。
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