キシログルカンの分子構造が影響するゲル化特性に着目し、グルテンフリーパンに対するキシログルカンの新たな利用法を明らかにすることを目的とした。キシログルカンと酵素添加パンを比較した結果、セルラーゼで部分分解したキシログルカンだけでなく、ペクチナーゼも製パン性を改善する可能性が示唆された。生地の粘度特性と発酵体積試験から、セルラーゼ分解物の方が生地物性は安定していることが明らかとなった。キシログルカン部分分解物を添加すると、グルテンフリーパンの生地に適度な粘度を付与し、発酵および焼成時にガス保持効果が高くなり、均一できめ細かいクラムが比容積の向上に寄与したと考えられた。
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