研究課題/領域番号 |
21K02113
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
磯島 咲子 昭和大学, 医学部, 助教 (00750564)
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研究分担者 |
徳永 剛広 昭和大学, 医学部, 講師 (10837355)
三浦 瑶子 昭和大学, 医学部, 助教 (60773364)
羽多野 美香 昭和大学, 医学部, 助教 (60899673)
矢嶋 宣幸 昭和大学, 医学部, 准教授 (70384360)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 産後うつ / 関節リウマチ / 全身性エリテマトーデス |
研究実績の概要 |
治療薬の進歩により若年女性の関節リウマチ(RA)や全身性エリテマトーデス(SLE)の患者は、自身の治療と妊娠・出産といったライフイベントの両立を行うことが可能な時代となっている。しかし、関節リウマチ患者では産後に関節炎が再燃することが報告されており、その時期は一般的に産後半年以内と言われている。またSLE患者では妊娠期から産後1年にかけての再燃が報告されている。既報ではRA患者では思い通りに育児ができないことへの罪悪感や怒り、うつの感情を抱いているとされており、関節炎が安定しない状態や自身の体調が悪い中での育児は身体的にも精神的にも負担がかかることが予想される。近年では核家族化が進み、さらには2020年以降はCOVID-19の流行から育児の支援が希薄化が予想される状況において、産後のマターナルヘルスにおける問題点を明らかにすることが重要であると考え本研究に着手した。 令和4年度には産後1か月の時点で実施するエジンバラ産後うつ評価法(EPDS)をも用いてRAとSLE患者の産後うつの状態を評価した。RA23名、SLE20名の産後1か月のEPDSの中央値は2点であり、一般的に陽性とされる9点以上を呈した患者はいなかった。同時期に調査したRAの活動性で治療薬の変更もしくは追加を必要とした症例を7例認めたが、そのいずれの症例においても、EPDSの上昇は認めていなかった。またSLEに関しては薬の増量を必要とする再燃を認めなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
出産患者が当初の予定よりも少なく、症例数の蓄積に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は慢性疾患のない母親の産後うつケールとRAやSLE患者から得られた産後うつスケールを比較し、評価していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
もともとの研究計画に加えて、健常人との産後うつスケールの比較および評価を追加したため、データ取集および入力を行う方の人件費を用意する必要があった。
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