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2023 年度 実施状況報告書

高齢者の食の多様性を確保するための人のつながりと地理的要因の検討~二国間比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K02131
研究機関新潟県立大学

研究代表者

太田 亜里美  新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (30567269)

研究分担者 菖蒲川 由郷  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (30621198)
村山 伸子  新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (80219948)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード国際保健 / 高齢者 / フレイル予防 / 食事調査 / 社会疫学
研究実績の概要

2022年のN市65歳以上10000人のデータ分析を行った結果, 高齢になるほど食の多様性スコア(魚、肉、卵など10品目の食品を1日1回以上食べると1点で計算)が高い傾向、教育歴、所得が低い、結婚していない、一人暮らし、歯が少ない群で多様性スコアは低かった。また年齢齢、病気、ADL,教育、婚姻、世帯構成、所得、喫煙の有無で補正したうで、男性、女性ともに多様性スコアの高い群で主観的健康感が強かった。『自分で食事の用意ができますか』については男女ともに多様性スコアとの関連はみられなかった。男性のみ主観的な店舗の有無(認識)と食の多様性との関連を認めたが、実際の店舗数は関連がなかった。『生鮮食料品店が近くにありますか?』の質問にあると答えた群では、多様性スコアが有意に高かった。また自分で買い物をしている群ほど多様性スコアが高かった。
今年度地理情報システム(以下GIS)の閲覧、編集、簡単な分析も可能なオープンソースのGISソフトウエアであるQGISを使い、e-stat の統計地理情報システムを活用するなどし新潟市の中学校区マップの作成、地域の高齢化率(国勢調査等)、店舗数、公民館の数など(国土交通省・国土数値情報)と結合させ、高齢者の多様性スコアへの環境要因の影響の分析として行う予定である。
インドネシア政府への申請の準備として改めて新潟県立大学での国際研究にむけての倫理審査の申請、承認が必要となっており、その準備中である。また共同研究者のボゴール農科(IPB)大学栄養学科教授に本大学にきてもらい、研究に関する打ち合わせを2023年11月に行った。インドネシアの高齢者に答えてもらうアンケート調査内容などはインドネシア語への翻訳なども開始し、インドネシア政府への申請の許可が出た際研究がすぐ開始できるよう準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2022年度新潟大学の倫理委員会での承認を得て、またインドネシアIPB大学にも申請を行った。当初IPB大学の倫理審査のみの申請で研究が行う予定であったが、IPB大学の国際共同研究担当事務所内部の変更があり、インドネシア政府への研究同意の申請、許可を得る必要があることが明らかになった。2023年度新潟県立大学倫理委員会に申請書類を提出、また同時にインドネシア政府への国際共同研究の申請依頼書類を準備中である。

今後の研究の推進方策

2024度の計画として、前半でインドネシア政府への国際研究申請、許可をもらったうえで、改めてインドネシアIPB大学の倫理審査の申請、承認を得る予定 である。また今年度も研究を実施するにあたりIPB大学の大学院生、学生らとオンラインにて、事前の打ち合わせを数回行う。計画全体の流れの確認を行い、対象者の抽出、Posyandu(保健施設)で調査を行う、自宅訪問が必要な対象 者の確認を行う。その他、身長、体重、血圧測定の方法の確認、 血糖測定に関しては、IPB大学の教員でもある医師らの同伴もお願いしており、特に血糖測定に 関しては、手技、安全性、使用済み部品の廃棄場所などについて も確認する。調査は、今年度の渡航渡航時に初回グループを実施予定であり、調査の実施が問題なくできることを確認のうえ、以降はIPB大学の主担当教授に調 査継続をお願いする。 日本のN市の高齢者調査の分析も並行してすすめていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

当該助成金が生じた理由として、令和4年度インドネシアでの調査ができなかったことである。コロナウイルスの世界的流行後令和4年度からインドネシアに渡航 はできるようになり、当初令和4年度実施を準備し、日本での倫理審査、インドネシアIPB大学での倫理審査をすすめていた。日本の新潟大学での倫理審査は承 認を得ている(2022年8月)。そのなかで、IPB大学の倫理審査をすすめるなかでで、インドネシア政府への国際共同研究の申請、許可も必要であることがわかっ た。政府申請の際にも申請費が必要であり、前年度分の費用の一部をあてる予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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