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2022 年度 実施状況報告書

糖尿病予防のための食要因に関する職域疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K02133
研究機関福岡女子大学

研究代表者

南里 明子  福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (80523646)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード糖尿病 / 食行動 / 肥満
研究実績の概要

今年度、2019年に実施した福岡県A市役所における疫学調査の3年後調査を実施した。2022年11月、A市役所職員を対象とし、喫煙や飲酒、身体活動、抑うつ症状などに関する健康調査票および食事調査票を行い、握力測定、採血、採尿を行った。職域における定期健診前に調査票を配布し、記入した調査票を健診時に回収した。健診時採血の際に、研究用追加採血を行った。調査対象者は、A市役所の全職員517名で、このうち健診を受診したのは499名であった。健診受診者499名のうち414名、また、健診未受診者で1名、計415名(男性201名、女性214名;18~73歳、平均年齢44.7±11.6歳)が本疫学調査に参加した(参加率80.3%)。3年前実施の調査では参加率は80.0%(395名)であり、今年度も同程度の参加が得られた。生活習慣や食習慣の3年間の変化等と糖代謝異常など生活習慣病に関連する検査値との関連について検討を行い、今後、学会発表、論文執筆を行う。
また、今年度、関東の職域における疫学調査データより、食行動と肥満および糖尿病との関連について検討を行った。調査参加者のうち、重篤疾患既往者等を除く1851名(男性1663名、女性188名;19~69歳)を解析対象とした。食べる速さ、朝食欠食、夕食後の間食、就寝前2時間以内の夕食の4項目を用い、早食い、また、他の食行動については週3回以上ありを不健康な食行動としてその数により対象者を3群に分けた。肥満はBMI≧25kg/m2、糖尿病は空腹時血糖≧126mg/dl、HbA1c≧6.5%、糖尿病既往歴、血糖降下薬の使用のいずれかに該当する者とした。不健康な食行動の数が多いほど肥満および糖尿病のオッズ比が有意に高いという結果であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

調査は、当初の予定通りに実施しおおむね順調に進んでいる。データ解析についても、肉類の調理法および種類別摂取量と糖代謝異常との関連、食行動と肥満および糖尿病との関連について分析し、学会発表を行った。これらの論文作成に関しては、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

予定していた調査は終えたので、今後はデータ解析、論文作成を行い、国内外の学会にて研究成果を発表する。具体的には、肉類の調理法および種類別摂取量と糖尿病、食行動と肥満および糖尿病について論文を作成する。また、調理法を考慮し、肉類、魚介類、野菜類と糖尿病との縦断的関連について、さらに、食事の摂取時間を考慮し、米飯および炭水化物摂取と糖尿病との縦断的関連について検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響により、初年度予定していた疫学調査に直接携わることができず、調査に伴う旅費の使用がなく、また、参加した学会もオンラインで開催されたため、旅費が発生しなかった。そのため、残額を次年度以降に繰り越すこととなった。今年度の使用額については、概ね当初の予定通りでああった。繰り越し分については、次年度以降の論文作成に係る費用、学会参加等で使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 食行動と肥満および糖尿病との関連:古河健康栄養調査2022

    • 著者名/発表者名
      南里明子、劉天鴿、江口将史、幸地勇、加部勇、溝上哲也
    • 学会等名
      第69回日本栄養改善学会学術総会
  • [学会発表] 日本人における肉類の摂取と糖代謝異常との関連2022

    • 著者名/発表者名
      入江咲帆、南里明子、幸地勇、江口将史、加部勇、溝上哲也
    • 学会等名
      第69回日本栄養改善学会学術総会
  • [学会発表] Meat cooking methods and impaired glucose metabolism among Japanese2022

    • 著者名/発表者名
      Irie S, Nanri A, Kochi T, Eguchi M, Kabe I, Mizoue T
    • 学会等名
      第22回国際栄養学会議
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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