研究課題/領域番号 |
21K02146
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
斎藤 悦子 お茶の水女子大学, ジェンダード・イノベーション研究所, 教授 (90298414)
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研究分担者 |
大竹 美登利 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (40073564)
萬羽 郁子 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (20465470)
西田 佳史 東京工業大学, 工学院, 教授 (60357712)
大野 美喜子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (80715730)
山本 咲子 お茶の水女子大学, ジェンダード・イノベーション研究所, 特任リサーチフェロー (60906973)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 高齢者 / ICF / 食家事 / 調理行動 / 高齢男性 |
研究実績の概要 |
2022年度は、既に収集した高齢男女の映像をデータベースの形式に整えることに注力した。また、それに伴って映像収集の方法(機器の設置、対象者への調理指示方法など)も確立することができた。今後の調査においては、この方法を基礎としていくことができる。 これまでの研究で使用してきたICFコードによる分析結果をまとめ、その長所と短所を明らかにすることができた。ICFコードによる短所を乗り越えるために、さらに、ICFコードとは異なる新たな方法を検討した。その方法を取得したデータに使用し、試行を開始することができた。試行したデータの数は少ないが、ICFよりも詳細な分析が可能となったと考える。 量的調査からは性別による困難な動作を抽出することができた。また、インタビュー調査から高齢男性の調理行動への意欲やその動機を明らかにすることができたが、調査対象者数が少ないので、次年度にはより多くの高齢男性に調理行動に関する意欲や動機を尋ねることにしたいと考えている。 本研究とは別に、若年夫婦による調理行動の研究も開始した。若年期男女と高齢期男女にはどのような差異が生じているのかを分析することも可能となり、比較研究の準備も進めている。 2023年3月にICFコードを使用した結果が論文として『生活経営学研究』に掲載された。山本咲子、斎藤悦子、大竹美登利(2023)「高齢者による調理の動作構造の解明-国際生活機能分類(ICF)を用いた動作分析-」『生活経営学研究』No.58(31-38)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
映像収集の方法(機器の設置、対象者への調理指示方法など)を確立することができ、ICFコードとは異なる新たな方法を検討した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、今年度に検討した新たな方法による分析を行い、高齢男女の調理行動の差異を見出したい。支援に関しては、特に、高齢男性の調理行動に関して、インタビュー調査からその意欲や動機を尋ねることにしたいと考えている
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度はコロナ感染症拡大もあり、データベースの生成と分析手法の検討に注力したため、高齢者を対象とした調理実演調査は実施しなかった。未使用額と合わせたR5年の請求額で今年度は高齢者対象の調理実演調査を実施し、分析を行う計画である。
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