• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

高アミロース米の特性を利用した糖尿病予防及びアレルギー対応食品の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K02153
研究機関新潟県立大学

研究代表者

田村 朝子  新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (60240991)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード高アミロース米 / 血糖上昇抑制 / 糖尿病 / α化米粉 / 嚥下調整食
研究実績の概要

本研究は、高アミロース米「越のかおり」の最大の特徴である食後血糖上昇抑制効果を維持したまま米飯のみならず米粉やα化米粉を活用して、糖尿病治療や予防、嚥下機能低下者あるいは食物アレルギーのある人が利用できる食品や食べ方を検討することを目的とする。
研究初年度の令和3年度は、当初の計画通り、高アミロース米飯を乾燥処理して「α化米飯」を作成し、高アミロース米炊飯米飯、コシヒカリ、市販中アミロース米α化米の3種類の食味、テクスチャー、食後血糖の変化を比較した。しかし、高アミロース米を炊飯する際の加水量の検討、α化加工の検討に時間を要したことから、食味評価と食後血糖の変化を十分に検討することができなかった。食後血糖の変化については、市販α化米、コシヒカリに比較し有意な血糖上昇抑制効果が認められ、α化加工しても炊飯直後の高アミロース米飯と同等の結果が得られた。しかし、α化加工の検討が不十分であったことから、市販α化米に比べ食味の劣る結果になった。
令和4年度は、まずα化加工の方法を再検討し、市販α化米に近い高アミロース米のα化米を作成することができた。この食味評価を実施したところ、2倍加水で作成したα化米が市販α化米に比べ高い評価を得た。これらと並行して、高アミロース米の米粉およびα化米粉を用いて、嚥下機能低下者用のお粥ペーストの加工法を検討し、テクスチャーや粘度等を測定し、市販米粉と中アミロース米粉と比較した。その結果、水に高アミロースα化米粉25%添加すると、市販お粥ゲルと同等の硬さに調製でき、嚥下機能低下者のお粥としての可能性を見出すことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究実績の概要にも記載したように、高アミロース米のα化加工の検討に時間を要したため、令和4年度にも引き続き食味評価を実施することとなった。また、それと並行して実施予定であったα化米粉を使用したお粥ペースト、お粥ゲルの検討に取り組むのが遅くなった。本来であれば、お粥の食味評価だけでなく、食後血糖の変化を検討する予定であったが実施できなかった。以上のことから進捗状況をやや遅れているとした。

今後の研究の推進方策

令和5年度は、令和4年度に引き続き、高アミロース米のα化米粉の嚥下障害度に合わせた硬さ、凝集性、付着性、粘度にお粥を調整するための配合や加水量、離水量などを検討し、食味、テクスチャー、食後血糖の変化を検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

高アミロース米の米飯のα化加工の検討に想定外の時間を要したことから、嚥下機能低下者用に調製の検討を進めているα化米粉お粥ペーストおよびα化米粉お粥ゲルの検討にも遅れが生じ、令和4年度は、テクスチャーと食味評価のみしかできなかった。そのため、購入を予定していた血糖測定用消耗品等の費用が浮いてしまった。そのため、次年度の費用として請求することとした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Development of high-amylose pregelationized rice for emergency use2022

    • 著者名/発表者名
      Asako TAMURA, Tomomi TSUJI, Azumi YAMAGISHI, Yasuaki ENOKI
    • 学会等名
      ACD2022(第8回アジア栄養士会議)
    • 国際学会
  • [学会発表] Preparation of egg-free mayonnaise-like seasoning using gelatinized rice flour for food allergies2022

    • 著者名/発表者名
      Azumi YAMAGISHI, Asako TAMURA
    • 学会等名
      ACD2022(第8回アジア栄養士会議)
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi