研究課題/領域番号 |
21K02160
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
森 真理 東海大学, 健康学部, 准教授 (70399343)
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研究分担者 |
菅野 和恵 東海大学, 健康学部, 准教授 (80375451)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 発達障害児 / 尿中栄養バイオマーカー / 偏食評価 |
研究実績の概要 |
本研究は、研究代表者がこれまで、予防栄養学で用いてきた尿の栄養バイオマーカーによる栄養評価法を利用する事で、発達障害児特有の食のこだわりや、個人の消化吸収能を理解した上で、より本人に負担のない栄養改善方法を見出し、保護者の不安や負担軽減を期待しながら、科学的根拠に基づいた新しい「発達障害児への栄養支援プログラムの開発」を目的としている。その中で、本研究の1年目の取り組みは、①研究プロトコールの決定と、②出来るだけ多くの協力団体を開拓することであった。 ①については、様々な発達障害児の関係する団体の協力を得て、一般に食育で利用していたアンケート調査を基に、実際の偏食の状況や課題の情報収集を行い、発達障害児特有の偏食の状況を把握できるような内容を追記したアンケートを作成した。これには、アンケート調査などを多くこなし、かつそれらを専門とされる研究者からアドバイスを頂きながら内容を決定をすることができた。また、2年目に収集するデータの収集方法については、発達障害児の保護者4名に協力頂き、実際のプロトコール通りに実践しながら、様々なご意見を頂いた。 ②については、コロナ禍の影響があり、当初、協力いただく予定であった団体からは、保護者や子ども達と面会をすることが困難であるということから、本研究内容に興味を持っていただき、かつ、研究に協力をして頂ける団体を探し、2団体から研究にご協力頂くことについて了承を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画では、夏ごろまでに発達障害児の保護者の方と実際に面会をしながら、研究内容や偏食の課題など、実際に、現状についての話を伺う予定であったが、コロナの影響が続いたこともあり、当初予定していた関東方面の施設の協力が困難になった。夏以降まで、コロナの状況改善を待っていたが、研究開始から半年を過ぎても状況が改善することが無かった。各方面に協力をお願いし、新たに協力をお願いできる施設を見つけることが出来たが、そこでも、対面での食育講話などの実践が難しく、実際の保護者と面会をしながら課題を拾い上げるような活動ができなったことで、予定よりも進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、決定したプロトコールで倫理審査申請を行い、データの採取を始める。研究説明も含め、遠隔で実施できる方法で進めることになっているため、2年目で、これまでの遅れを取り戻すように尽力する。協力団体をはじめ、参加者の同意が得られれば、遠隔だけでなく、対面でも研究が実施できるように、研究を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
1年目は、前半で研究プロトコールの確定をするために、様々な集団に協力を得る予定であったが、コロナ禍の影響があり、協力予定であった集団とは面会もすることができなかった。そのため、コロナが落ち着いてから、新たに協力の得られる集団を近場で開拓することになり、予定が遅れていることが一要因である。 年度末に数名の保護者の協力が得られたことから、研究プロトコールの確定ができるところまで進んでいるため、使用できなかった金額については、2年目に使用できるという計画で研究を進めている。
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