本研究を通じて明らかとなった組織改革の最重要要素の1つは、組織をマネジメントするのみならず、必要な方向に変革を起こすことを率いる、判断力と実践力を伴うリーダーの存在である。学力観の変化や社会の課題の変化に合わせて、教員養成プログラムや組織の方向性を定め直すことができているのは、組織のために戦略的に判断し、その案をすべての研究者に巻き込んで実践するデザインのできるリーダーが活躍できている組織である。 もう1つの重要要素は、多様性である。教員養成プログラムの運営に関わる人々の間にある差をどう捉え、どう活用するかについて、丁寧に議論を重ねる必要性が指摘される。
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