研究課題/領域番号 |
21K02258
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
木下 龍 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10586217)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 技術教育 / 技術学教育 / 教育実践史 / 批判的教育学 |
研究実績の概要 |
本研究は,現代米国の福祉国家主義から新自由主義・市場原理主義への移行を背景に,1960年から2020年までの技術教育総体における技術学教育(technology education)の形成と展開の過程,すなわち,①産業科教育(industrial arts education)から技術学教育へ転換する形成過程,②技術学教育のSTEM教育や技術 学・工学教育(technology and engineering education)への展開過程を,教育課程開発の理論と実践の側面から明らかにし,これらを現代米国における技術学 教育の教育課程開発実践史として描こうとするものである。 2023年度は,①1960年代以降の米国技術学教育の教育課程開発実践史の背景として,公民権運動と公教育をめぐる展開について,より具体的には,L.ジョンソン大統領と職業教育法改正(1963年)および初等中等教育法(1965年)の内容的特質とその意義を検討するとともに,②技術学教育からSTEM教育や技術学・工学教育への展開過程の一つと して,S.ペトリナおよびK.ズガによる批判的教育学に基づく技術学教育の展開過程を検討した。②に関しては,日本産業技術教育学会第66回全国大会(2023年8月20日),ならびに日本職業教育学会第4回大会(2023年10月8日)にて,口頭発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの進捗状況は,おおむね順調に進展している。新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって,研究計画を変更を余儀なくされた面があったものの,状況が改善したことで,資料収集等が可能となり,①1960年代以降の米国技術学教育の教育課程開発実践史の背景となる,公民権運動と公教育をめぐる史的展開の分析,②技術学教育からSTEM教育や技術学・工学教育への展開過程の一つとして,S.ペトリナおよびK.ズガによる批判的教育学に基づく技術学教育の展開過程を検討することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,①これまでの研究成果を論文にまとめる,②並行して,研究成果を学術書として出版することをめざして準備する,③補足的な資料収集,の3点を課題とする。①の具体的な内容としては,1)S.ペトリナおよびK.ズガによる批判的教育学に基づく技術学教育の展開過程を論文としてまとめる,2)ITEAによる本質主義に基づく技術学教育の展開過程を論文にまとめることを試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた主要な理由は,コロナ禍での海外調査が延期されたことによる。延期された海外調査は,2024年度に実施予定である。
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