研究課題/領域番号 |
21K02281
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
大多和 直樹 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (60302600)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 学びの生徒文化 / 生徒文化 / 高校生調査 |
研究実績の概要 |
本年度は、予定通り、高校生対象の質問紙調査および学校(高校)にたいするインタビュー調査を実施することができた。具体的には、2023年12月から2024年1月に首都圏自治体において、学校階層構造の各ポジションに位置する10校の高校まの生徒を対象としたネット調査を行い、約3,500人の有効サンプルを回収した。 その際、2022年度に実施した「米国訪問調査」(「現代日本における「大学生の学習行動」に関する総合的研究」(代表:濱中淳子)とのコラボレーションにより、SERUについての聞き取り調査および教員・学生に対するインタビュー調査・資料収集を行った)、および、2023年度に同プロジェクトと実施した大学生を対象とした「学際調査」の知見を生かした調査枠組みから、調査をすることが可能となった。 ただし、コロナ禍の影響があり、調査実施が2024年度の1月にずれ込むこととなり、高校および教育委員会へのフィードバックや成果発表を十全に行うとすれば、年度内での研究の完結が難しく、研究期間の1ヶ年の延長を申請することとした。 また、関連する研究成果としては、学びの文化に悪影響を及ぼしかねない、多くの授業にアクティブ・ラーニング形式を取り入れることで学びの質が高まるだろうという「ここかしこ型アクティブ・ラーニング」の動きが看過できないことを指摘する学会発表を行った。本研究は、高等教育論との領域横断的なスコープを有しており、この観点から高等教育学会での発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍等の影響で遅れが生じていたが、1年間研究期間を延長いただいたことで、最終年度に分析・発表を行う運びとなったため、「(2)おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、以下の3点を重点的に行う。 1.高校・教育委員会へのフィードバック: 基礎集計を作成し、高校・教育委員会に当該校のデータセットとともにフィードバックを行う。 2.データ分析:収集したデータについて、研究チームの各人の関心から分析を行う。ここからは、学びの生徒文化のありようが浮き彫りにされることが期待される。 3.成果発表:2024年秋の日本教育社会学会にて学会発表を行うとともに、可能ならば書籍化を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で高校を対象とする調査時期が遅くなったため、年度延長を申請し、教員委員会・学校へのフィードバック、成果発表(学会発表)、統計ソフト購入等の費用として使用する予定である。
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