研究課題/領域番号 |
21K02292
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研究機関 | 平安女学院大学 |
研究代表者 |
新谷 龍太朗 平安女学院大学, 子ども教育学部, 准教授 (10783003)
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研究分担者 |
相楽 典子 平安女学院大学, 子ども教育学部, 助教 (30709366)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アウトリーチ / 子育て支援 / インクルーシブ |
研究実績の概要 |
本研究の一つ目の研究課題である、「米国でのスマートスタートの取り組みの実績把握」については、2023年2月に訪米し現地調査を行うことができた。現地でのインクルーシブ保育の様子についてはテキストなどに反映し、子育て支援アウトリーチの体制については次年度の学会などで発表予定である。また、米国でのインクルーシブ保育の動向について、「米国における教育のスタンダード化と就学前のインクルーシブ教育におけるアカウンタビリティ-Early Childhood Technical Assistance Center(ECTA)の評価システムを中心に」として発表した(第106回関西インクルーシブ教育研究会2021年5月27日オンライン) 二つ目の研究課題である、「日本での就学前支援の実態把握」については、アクションリサーチを行なっている地域で、「教育モデルで考える「インクルーシブ教育」」を寄稿した(2021,『未来にわたり住み続けたいまち-インクルーシブ・コミュニティ・プロジェクト2020アニュアルレポート』p.44)。また、新型コロナ禍でのアウトリーチについて、ホームスタートや厚生労働省の「支援対象児童等見守り強化事業」の業務委託を受ける法人への聞き取り調査をまとめた(「新型コロナ禍におけるアウトリーチ型子育て支援体制-関西圏A市の事例から-」2023,『平安女学院大学研究年報』第23号,pp.31-41)。 三つ目の研究課題である「日米比較を通じた就学前の包括的支援の在り方」については、最終年度の4月末に、アメリカの保育関連の会合で発表を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
スマートスタートの現地調査については、2023年2月に訪米し本部と接触し、最終年度の4月に会合に出席する予定であることから、予定よりは遅れたものの、地方支部での状況についてヒアリングする見通しができた。また、2月の現地調査に置いて、大学や研究所の関係者とも接触できたことから、現地での子育て支援やアウトリーチの状況についても聞き取りを行うことができた。 日本のアクションリサーチについても、支援対象児童等見守り強化事業の業務委託を受けた法人での事業運営が順調に行われた。また、法人での会合において、アメリカでの現地調査の様子を伝えることもできた。これら報告を踏まえ、次年度以降の包括的な子育て支援体制の構想をより具体化することができたため、上記区分とした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度4月に、ノースカロライナ州で開催される保育関係者が集まるスマートスタートの全国大会で、日本の保育制度や現状と、アメリカの子育て支援に関する発表を行う予定である。当日の発表は、現地の保育関係者との協同発表やディスカッションを予定しており、これまでの調査研究で明らかになったことを伝え、アメリカの保育関係者の意見などを交えて、最終報告書の取りまとめに活かしていく。また、参加者との交流を通じて、現地での追加調査の依頼を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初より最終年度は学会発表などの渡航費用などを予定していたため。
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