研究課題/領域番号 |
21K02331
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研究機関 | 仙台大学 |
研究代表者 |
柴田 千賀子 仙台大学, 体育学部, 教授 (80639047)
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研究分担者 |
相澤 恵美子 仙台白百合女子大学, 人間学部, 准教授 (00639049)
青木 真理 福島大学, 人間発達文化学類附属学校臨床支援センター, 教授 (50263877)
柴田 卓 郡山女子大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (60762218)
伊藤 哲章 宮城学院女子大学, 教育学部, 准教授 (50735256)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 幼少期ストレス / 自然保育 / 子育て支援 / 腸内細菌叢 / 消化器症状 / 過敏性腸症候群 |
研究実績の概要 |
本研究は、幼児期における発育・発達の課題である心の健康問題に焦点を当て、急増する幼児のストレス症状を軽減または予防することを目的とする。特に、この数年は新型コロナウィルス感染症の感染拡大により生活様式の変化、黙食、マスク着用など子どもの生活において制限されることが多く、ストレス負荷が増大する傾向にあった。このように、ストレスがかかりやすい状態が続く現代において、軽減効果を明らかにし、一般化しやすいガイドラインの方向性を見出すことは喫緊の課題と考える。 そこで本研究では、自然保育の介入試験により得られる生理学的なデータの分析および質問紙による調査を併用してストレスの軽減効果について考察する。これらの検証により、自然保育によってもたらされるストレス軽減の効果が明らかになると考える。 2022年度は、研究デザインに基づき介入研究を実施した。介入研究の対象は、北海道および東北の5歳児130名で、自然保育による腸内細菌叢、コルチゾール、消化器症状、行動の変化について分析した。 今後は更なる分析と考察を重ね、自然環境下での保育がもたらす生理学的な効果の検証を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度初旬までは、新型コロナウィルス感染症の影響により介入研究の実施が困難であったが、幼稚園および認定こども園の保育者や保護者と綿密な計画を立案し、介入試験の実施と検体の採集を完了した。 本研究の成果が、子どもの最善の利益に大きく貢献するという主旨に賛同した保護者が多く、想定以上に検体および質問紙の回収率が高かった。 分析作業も順調に進んでおり、現在は考察を重ね学会等での発表を計画している。 上記の通り、本研究はおおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、介入試験で得たデータの分析および考察を進める。 また、研究カンファレンスを引き続き開催し、研究成果の検証や効果的な公表について議論を深め、生物多様性が幼少期ストレスにもたらす効果の更なる検証に向けて準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の感染拡大が収束しておらず、オンラインでの研究打ち合わせ実施、調査のための出張見合わせ等の制限があったため次年度使用額が生じた。 次年度(2023年度)は、感染症が落ち着いた状況であるため、対面での研究打ち合わせ、現地調査を実施して研究を遂行する計画である。
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