研究課題/領域番号 |
21K02336
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研究機関 | 日本女子体育大学 |
研究代表者 |
倉盛 美穂子 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (90435355)
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研究分担者 |
上山 瑠津子 福山市立大学, 教育学部, 准教授 (10804445)
光本 弥生 広島修道大学, 人文学部, 教授 (80280155)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 保育環境 / 学び / 活動理論 |
研究実績の概要 |
保育環境に関する先行知見(高山, 2021., Harms, 2014等)を整理すると、保育環境と子ども及び保育者との関係を調べた研究が多く、保育環境と子どもと保育者の相互関係を論じる知見は少ないことを確認した。また、活動理論を理論的背景とした保育実践研究や教育実践研究(岡島,2018 ; 久保田, 2021等)を概観すると、時代とともに活動理論が扱う対象の範囲が拡大していることがわかった。第1世代の活動理論は主体が対象に働きかけるときの「道具」に注目し,第2世代の活動理論は主体と共同体との複合的な相互関係に注目し(活動システムの三角形モデル),第3世代の活動理論は2つ以上の活動システムの相互作用に注目している(山住,2014)。 本科研の計画当初は、第2世代の活動理論(活動システムの三角形モデル)を用いて保育実践を分析する予定であったが、どの活動理論に依拠するかを改めて検討中である。また、保育環境に関する実践集や実践例をみると、時間の経過とともに「道具」の使用方法や内容が変化すると、子ども達が遊びこむ姿がみられるようになる報告が多い(大豆生田・中坪,2016)。現在、学会や書籍等で発表済みのエピソードから、エピソード途中で遊びが変容するような事例を複数選定し、第2世代や第3世代の活動理論を用いながら、保育環境と子どもと保育者の相互関係を分析している。加えて、保育環境に関するケースメソッド教材作成や授業実践案の検討にも着手している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のため、保育園での観察を実施することができなかったため、学会や書籍等で発表済みのエピソードをもとに事例分析を行い、ケースメソッド教材(案)を作成した。観察については、次年度実施予定である。
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今後の研究の推進方策 |
保育園での観察や保育者へのインタビューを実施し、保育者の保育環境に関する経験知を可視化することを目指す。また、研究1年目に実施した事例分析結果をもとに作成したケースメソッド教材を用いて、保育者養成校での授業実践を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため、保育現場への観察が難しかったため、R3年度は観察補助や分析補助のための謝金が発生しなかった。保育現場への観察及び保育者へのインタビューは、R4年度に実施予定である。 また、R3年度は研究成果発表を行った学会の開催がオンライン形式となり、科研メンバーでの研究打ち合わせもオンラインで実施したため、旅費が発生しなかった。以上の理由から、次年度繰越金が発生した。
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