研究課題/領域番号 |
21K02357
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
井上 和博 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (30336333)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 発達障害 / 幼児 / 母親 / 養育上の困難 / 育児支援 / 作業療法士 / 児童発達支援事業所 |
研究実績の概要 |
本研究課題では,発達障害児の母親が養育上どのような問題を抱え,具体的にどのような支援を必要としているかを明らかにすることを目指している。そして,それらを明らかにすることで,養育支援方法の開発や作業療法介入の手がかりを導き出し,地域生活における発達障害児およびその母親への支援の充実を図りたい。 その方法は,鹿児島県内の児童発達支援事業所を利用する 1~6 歳の発達障害児の母親を対象に,選択式および自由記述式の質問紙によるアンケート調査を行う。調査内容は,①基礎情報(児の年齢,性別,診断の有無と診断名,診断を受けた時期,母親の年齢,児の数,家族構成,就労状況),②養育に関する情報(子どもに見られる問題行動,親としての困り事,ソーシャルサポート),③利用する事業所に関する情報(利用開始時期,利用年数,サービス評価),④医療関連職に関する情報(各医療関連職の利用度,認知度,必要度),⑤支援に関する情報(現在必要としている支援,今後必要となると考える支援)である。なお,対象施設および対象者には事前に本研究の目的,および内容の説明を文書にて行い,同意の得られた者に実施する。 しかし,コロナウイルス感染拡大により,対象施設が一時閉所,感染防止のため部外者が来所不可になり,調査を実施することができなかった。そのため,データ分析のためのパソコン購入と設定,調査票の作成を行い,実施できるように準備した。現在施設の一時閉鎖や部外者の来所不可が緩和され,実施に向かっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初予定では2021年度は,対象施設へ出向き,調査を依頼し実施する予定であった。しかし,コロナウイルス感染拡大,しかも子どもへの感染が増加したことから,対象施設が一時閉所,感染防止のため部外者が来所不可になり,実際に出向くことができず調査を実施することができなかった。そのため,データ分析のためのパソコン購入と設定,調査票の作成を行い,可能になったらいつでも実施できるように準備した。現在施設の一時閉鎖や部外者の来所不可が緩和され,施設側にコンタクト取り,実施に向けて準備を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度に予定していた鹿児島県内の児童発達支援事業所を利用する発達障害児の母親への質問紙によるアンケート調査のデータ収集を2022年度上半期に行う予定である。また,2022年度下半期には得られたデータを分析する。分析は①子育てに関する情報,②利用事業所に関する情報,③医療関連職に関する情報,④支援に関する情報,⑤ストレッサ―と利用事業所および支援の関連性について検討する。対象人数は300名を見込んでいる。
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次年度使用額が生じた理由 |
申請時の研究計画では,初年度,調査協力・データ収集で県内の施設を訪問して研究を進めていく予定であったが,コロナウイルス感染拡大のため実施できなかったため全金額を執行できなかった。次年度は初年度に実施できなかった調査協力・データ収集に必要な金額を含めて執行するとともに,調査に必要な郵送費およびデータ分析に必要な物品を購入する。
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