研究課題/領域番号 |
21K02367
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研究機関 | 名古屋柳城女子大学 |
研究代表者 |
青山 佳代 名古屋柳城女子大学, こども学部, 准教授 (40372536)
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研究分担者 |
山本 聡子 名古屋柳城女子大学, こども学部, 講師 (30747332)
村田 あゆみ 名古屋女子大学, 文学部, 教授 (50633244)
片山 伸子 名古屋柳城女子大学, こども学部, 准教授 (70425015)
豊田 和子 名古屋柳城女子大学, こども学部, 教授 (80087915)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | キリスト教保育者養成 / プログラムノート / 柳城保姆養成所 |
研究実績の概要 |
本研究は、昭和初期から戦前までの保育者養成の展開に関する歴史的研究である。令和3年度より3年間にわたる研究期間において、私たち研究グループは、とりわけカナダから移入されたフレーベル主義による柳城保姆養成所の具体的な教育内容と、それを通して学んだ生徒の力量形成の過程について研究していく。当時の生徒が書き残したノート(「保姆学概論」と「プログラムノート」)や同窓会誌といった一次、二次史・資料を整理し、詳細に分析することによって実証的に解明する。令和4年には、カナダ国オンタリオ州での現地資料調査で得られた資料を活用し、歴史的に遡る考察を試みた。令和4年度には、日本乳幼児教育学会第33回大会にて自主シンポジウム「もう一つのキリスト教保育の歴史から学ぶ―その養成教育と幼稚園教育の実際―」を開催した。キリスト教保育は、日本の保育の発展に貢献した歴史的事実は広く知られている。本シンポジウムでは、カナダ聖公会の宣教師が明治時代に創設した保育者養成校における養成教育と附属園での教育に焦点をあて、その実際を明らかにすることによってキリスト教保育の多様性を示した。同年度3月には、「黎明期におけるキリスト教保育者養成―柳城保姆養成所の「プログラムノート」に注目して―」を名古屋柳城女子大学研究紀要に発表した。柳城保姆養成所では、プログラムノートの記述内容から、同養成所では、授業内でしっかりと週案の立案に関する指導を行い、生徒もその指導を熱心に受けていたと考えられる。同養成所での授業内容が実習園での実習に生かされており、同養成所が「理論と実践」の往還を非常に大切にしていたといえる。さらに、カナダでの現地調査を経て、当時のカナダ国オンタリオ州の師範学校での保育者養成課程で重視されていたフレーベル主義の考え方が、同地で学んだヤングやボーマンといった宣教師によって、柳城へ移入されていたことも明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度にカナダ国オンタリオ州での得られた資料の分析が遅れているから。
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今後の研究の推進方策 |
カナダ国オンタリオ州での現地資料調査のテキスト起こしの作業を迅速に進める。アルバイト雇用を行い、学校法人柳城学院歴史資料室に所蔵されている史・資料の整理を継続していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究は遅れているため、研究期間を延長した。
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