研究課題/領域番号 |
21K02388
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
小原 敏郎 共立女子大学, 家政学部, 教授 (30439161)
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研究分担者 |
三浦 主博 仙台白百合女子大学, 人間学部, 教授 (70310183)
恒川 丹 田園調布学園大学, 子ども未来学部, 助教 (30898846)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 保育者養成教育 / 子育て支援 / e-ラーニング / ブレンディドラーニング / 保護者との関係構築力 / リアリティ・ショック |
研究実績の概要 |
2023年度は、台湾との研究交流として9月に現地の養成校・保育現場等を視察した。開発したBLプログラムについて意見交換を行い、プログラムの改善を行うことができた。また、2023年6月~8月にかけてK大学及びD大学の保育者養成課程に在籍する3年生を対象にBLプログラム(授業の4回分)を実施し、効果測定を行った。 BLプログラムの効果に関しては、プログラム前後のデータが揃っているK大学79名、D大学45名(共に大学3年生)を対象とし、①川上・向後(2013)の「ARCS 動機づけモデルに基づく Course Interest Survey」 日本語版項目(5件法、14項目)、②小原・安部(2018)の保護者との関係構築力を測定する項目(5件法、12項目)について、プログラムの前後、フォローアップ評価としてプログラム終了約1か月後に得点を測定した。この結果、二つの大学で共通して「保護者の考えや思いを尊重できる」、「活動の目的や意図を説明できる」といった受容・保護者の自己決定の尊重に関する項目、さらには、「支援のための環境構成に関する項目」についてBLプログラム後の値が有意に高いことが示された。一方で、D大学では「子育てに関する助言」「関わりの見本を示す」「保護者の人柄や考えの理解」といった項目では有意差は見られなかった。これらの差は、学生の「プログラムへの動機づけ」が関連している可能性が示唆された。すなわち、D大学では、「この授業の内容は、私にとってあまりにも難しかった」という項目がBLプログラム後に有意に高く、内容が難しかった可能性が考えられた。 研究期間を通してプログラムの内容を改善し、対象を広げて実施する中で、おおむねe-ラーニングと対面授業を取り入れたブレンディドラーニング(Blended Learning)の学習効果を検証するができた。
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