研究課題/領域番号 |
21K02395
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
室 雅子 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (50329645)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 教員養成 / 家庭科 / 保育 / 保育実習 / 少子化 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、現在学習指導要領にて乳幼児ふれあい体験が重要視されている中で、教員の中にも乳幼児接触・育児経験が少ない者も少なからずいると考えられることから、中高家庭科教員の保育の授業に対する課題と乳幼児体験の実際を明らかにすることで、家庭科教員養成や研修における乳幼児体験学習の内容を考えることである。 本年度は、(1)中高家庭科教科書の保育分野の記述分析と、(2)教員調査を実施することになっていたが、(1)については、主に過去のものと2021年度に出た新学習指導要領の中学校教科書を対象とし、高等学校は2022年4月に出そろったことから、2022年5月現在において新教科書の分析を継続中である。また、(2)の教員調査においては、この調査を作成する中で、家庭科保育学習ではどのような力をつけることを求められているのか、教員にどのような力をつけておくことが必要なのかを見極めておくことが必要であるとの考えに至り、これまでの学習指導要領や各種資料からこれらのまとめを試みた。 また、次年度計画の保育実習のプレ調査として、実習前に学習指導要領を中心とした学習、または検定教科書お記述を中心とした学習を行っておくと、実習後の感想や実習中の観察視点にどのように違いが生じるかについての分析を実施し、それぞれの学習の良い点とどの順の学習が良いかについて検討をした。 次年度は今年度行ったそれぞれの検討を基に、質問紙調査と保育所実習を実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に調査作成と実施を行う予定であったことを本年度に延期したが、教科背景の把握という足固めを行うことを組み込んだ作業は必要であったため問題としていない。新学習指導要領に基づく検定教科書の入手が2021年度も2022年度も入荷待ちで遅くなったことから、そちらの分析は遅れている。ただし、23年度に実習プランに基づいた実験を行うまでに結果を出す必要があるので、調査も早く行い全体に急ぎたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ感染状況は収まってはいないが、世間は落ち着いてきたため、調査が実施できると予定している。2021年度の積み残しおよび2022年度に行う予定の内容については特に変更予定はない。国際学会での発表はコロナ禍によって断念したため、国内学会で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍であったこともあり、参加を断念した国際学会1つと別の国際学会の開催延期による旅費、調査を次年度実施に見送ったことでデータ処理に係わる人件費・物品費、注文した本が年度内に届かなかったための支出留保、半導体不足による物品入荷困難のための留保などが理由である。今年度は調査を実施し、国際学会も2023年に延期されたものについては参加予定であるので、いずれも研究期間中に支出予定である。
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