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2022 年度 実施状況報告書

柳田国男監修高等学校国語科教科書所収教材の有機的・連携的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K02428
研究機関北海道教育大学

研究代表者

佐野 比呂己  北海道教育大学, 教育学部, 教授 (60455699)

研究分担者 本橋 幸康  埼玉大学, 教育学部, 准教授 (80386549)
関谷 由一  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80815093)
花坂 歩  大分大学, 教育学部, 教授 (20732358)
吉田 勉  北海道教育大学, 教育学部, 講師 (50883211)
菅原 利晃  北海道教育大学, 教育学部, 教授 (20826250)
大村 勅夫  札幌国際大学, 人文学部, 准教授 (00852328)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード昭和30年代 / 読書 / 小説 / 古文入門 / 多文化共生社会
研究実績の概要

今年度は、柳田国語科教科書における「小説」「古文入門」「読書」の3単元それぞれについて、その構成を提示し、その特徴、学習のねらいを明らかにした。単元所収教材についてもその成立過程、内容について整理した。加えて、1年次の単元「随筆・随想」「生活と記録」2年次の単元「事実と記録」との単元相互の関係も明らかにした。昭和30年代の読解教材の位置づけについては、敗戦直後の混乱、当惑から創造と発見へと足がかりを見つけ始めた国語教育の様相をとらえることができた。これらの単元をつなぐものが読書であり、単元「古文入門」についても「高等学校における読みの生活は、単に、空間的に拡大するだけでなく、時間的にも拡大されることが自然要求されることになろう。」とあり、時間的拡大の観点から古文も読書生活の対象としていることをを明らかにした。
豊かな読書生活を送るために、より対象を広くすることは重要であり、あらゆる書物を読書することで、その内容を感じ、想像し、考えることにより、理解・鑑賞・批判・表現の能力が伸長するである。
さらに、柳田国男の著作から「探究」に関わる記述に着目し、現代の授業に活かす視座から高等学校教員と学習会を行った。また、読解のあり方、国語の見方・考え方、音声表現の指導について、専門的知識の提供をいただき、研究成果に反映させるとともに、今後の研究の方向性を明らかにした。
今年度の研究成果としては、学術雑誌に編の論文が掲載され、学会、研究会等で度にわたり発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍によりコミュニケーションが十分にとれず、計画について十分に共有することができなかった。
また、授業検討についても、実際の国語教室訪問がかなわず、研究が滞った。

今後の研究の推進方策

共同研究においてはリモートを積極的に活用していく。
柳田国語科教科書におけるこれまで検討していない単元、所収教材について研究を進めていく。
また、これまでの研究成果を実際の国語教室において実践してもらい、検討を行う。
多文化共生社会の構築の視座から、アイヌ文化について高等学校教員と学習会を行う。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により研究分担者・研究協力者とのコミュニケーションが十分にとれず、計画について十分に共有できず、連携が図れなかったため旅費等の支出ができなかった。授業検討、研究協議も制限があり実施することができなかった。それに伴い、事務負担が少なくなり、謝金等の支出に至らなかった。
研究の遅れを取り戻すため、物品、旅費等、研究分担者・研究協力者と再確認を行い、支出する。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (8件) (うちオープンアクセス 7件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「昔の国語教育」の萌芽;「お杉たれの子」を読む2023

    • 著者名/発表者名
      佐野比呂己
    • 雑誌名

      『札幌国語教育研究』

      巻: 31 ページ: 1-6

  • [雑誌論文] 柳田国男監修高等学校国語科教科書における単元「小説」をめぐって2023

    • 著者名/発表者名
      佐野 比呂己、佐野 理美
    • 雑誌名

      『国語探究』

      巻: 2 ページ: 1~11

    • DOI

      10.32150/00010871

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 柳田国男監修高等学校国語科教科書における単元「古文入門」をめぐって2023

    • 著者名/発表者名
      佐野比呂己・佐野理美
    • 雑誌名

      『国語論集』

      巻: 20 ページ: 16-30

    • DOI

      10.32150/00010900

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 説話文学の魅力を学び、楽しむ授業;『今昔物語集』巻第二十七「近江国安義橋の鬼、人を〓ふ語 第十三」の授業をもとに―2023

    • 著者名/発表者名
      菅原利晃
    • 雑誌名

      『国語論集』

      巻: 20 ページ: 31-41

    • DOI

      10.32150/00010901

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 柳田国男監修の高校国語教科書における『風土記』2023

    • 著者名/発表者名
      関谷 由一
    • 雑誌名

      『国語論集』

      巻: 20 ページ: 59-70

    • DOI

      10.32150/00010904

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 山田秀三「アイヌ語地名を歩く」の教材化(5) ―指導資料作成の試み―2023

    • 著者名/発表者名
      谷口 守
    • 雑誌名

      『国語論集』

      巻: 20 ページ: 191-203

    • DOI

      10.32150/00010916

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 柳田国男監修高等学校国語科教科書における単元「読書」をめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      佐野 比呂己
    • 雑誌名

      語学文学

      巻: 61 ページ: 5~16

    • DOI

      10.32150/00010813

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 子どもの主体性を育てたい教師のための小考-国語科指導案に組み込むべき言葉の検討2022

    • 著者名/発表者名
      花坂歩、成松千穂、水間清香、髙野友香、山根紫野、中尾雅宏、千田一晃
    • 雑誌名

      『国語探究』

      巻: 1 ページ: 17-26

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 高等学校国語における振り返りの充実2023

    • 著者名/発表者名
      本橋幸康
    • 学会等名
      さいたま国語教育学会

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公開日: 2023-12-25  

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