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2021 年度 実施状況報告書

感性アナライザとプロトコル分析を用いた描画過程解析に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K02487
研究機関山梨大学

研究代表者

栗田 真司  山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (00195554)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード承認acknowledgment / 自己肯定感 / 自己効力感 / プロトコル分析
研究実績の概要

9、10歳頃に絵を描くことに意欲をなくす子どもたちがいる。描画の「9歳の節」あるいは「10歳の節」と呼ばれる現象である。本研究の目的は、描画活動における「9歳の節」や「10歳の節」に着目し、描画への表現意欲が低下する要因(描画主題、描画法、言葉掛け)について感性アナライザとプロトコル分析を併用して明らかにすることである。
本年度は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により児童に対する対面での調査、実験が実施できなかったため、代替調査として
①大学生に対する意欲度調査
②承認(acknowledgment)の言葉かけに関する調査
③自己肯定感self-esteemと自己効力感self-efficacyに関する文献調査
を実施した。①、②とも100名ほどの回答数であるが、①については、描くこと特に顔を描くことへの意欲度の低下が確認されている。②については、褒めることや賞賛に対する弊害やネガティブな意見が相当数確認できた。③については、自己肯定感に対する誤解、すなわち自己肯定感self-esteemと自己効力感self-efficacyの取り違えや誤った解釈があることが明確となった。特に図画工作科、美術科に関わる教育実践論文の中に自己肯定感self-esteemを「私は描くことが得意」という資質・能力に対する自信と勘違いしているものが相当数あることがわかった。これらについては、『美術教育の理論と実践 第2巻』(学術研究出版)で一部を報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID-19の感染拡大により児童に対する対面での調査、実験が制限されており、実施できなかったため進捗状況は順調とは言えない。しかし、対面調査や実験ができなかった代替調査として、
①大学生に対する意欲度調査
②承認(acknowledgment)の言葉かけに関する調査
③自己肯定感と自己効力感に関する文献調査
を実施できたことで研究フィールドが広がった。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大がおさまり次第、感性アナライザを用いた実験とプロトコル分析を用いた対面調査を実施する。
①大学生に対する意欲度調査
②承認(acknowledgment)の言葉かけに関する調査
③自己肯定感と自己効力感に関する文献調査
については継続して実施していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により児童に対する対面での調査、実験が実施できなかったため、代替調査として①大学生に対する意欲度調査、②承認(acknowledgment)の言葉かけに関する調査、③自己肯定感self-esteemと自己効力感self-efficacyに関する文献調査を実施したが、次年度は、感性アナライザを使用して調査、実験を実施する。

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公開日: 2022-12-28  

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