研究課題/領域番号 |
21K02494
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
長松 正康 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (00218025)
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研究分担者 |
川田 和男 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (10300633)
鈴木 裕之 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (90284158)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 教育評価 / STEM / ルーブリック / 個人内評価 / STEAM |
研究実績の概要 |
(1)広島ものづくり革新的イノベーション未来科学者リーダー育成プログラムについて,受講生の評価を行った.本プログラムは好評を得ており,募集人数60名に対して2019年度は300名弱,2020年度は120名の受講生を受け入れ,現在1期生(2ndステージ)20名,2期生40名,3期生約100名を受け入れる.評価にもグループ活動の観点を取り入れ,3観点「ものづくり構想力」,「論理的思考力」,「グループ活動」を基軸とした,合計8項目のルーブリックを作成し,受講生の能力の伸長度合いを評価した. (2)小学校において,モデルベース開発を意識した授業の実践を行った.衝突被害軽減ブレーキの模型を使って,プログラムで設定した条件分岐処理の中の値とセンサーが障害物を感知して止まるまでの距離の関係を調べさせ,そのグラフを描き,所望の距離で止まる条件分岐処理の値を予想して設定させ,実験により確認させた。 (3)STEM教育について,各領域を有機的に融合することにより児童の新たな可能性を引き出す教材開発を行うことを目的に教育実践を行った.具体的には,理科で学習する磁石やモータ等を用いて,図画工作で動く動物の作品を作るキネティックアートの要素を取り入れ,オリジナルデザインで表現することを体験させた.児童が考えた構想に向かい、学校で学んだ知識や技能を活用させ,主体的に制作活動をさせた. (4)研究協力者とともに,中学校のプログラミングの授業で利用されているセンサカーの動作動画を記録し,評価を行った.動画から動画分析ソフトを利用することでプログラミングスキルの評価を行う.プログラミングのスキルを定量的に評価することで,生徒への指導方法について検討した. (1)~(4)について日本産業技術教育学会全国大会で発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
担当者間の連携によりほぼ予定通り研究が進行している.
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今後の研究の推進方策 |
i) 小学生から高校生まで発達段階に応じた情報教育評価システムの構築と、児童・生徒の気づき・理解・成長が示唆されるようなシンプトム(兆候)の集積を継続する。
ii) 教育効果の向上に関して、構築した指標をもとに検証し、改善を図る。なお,得られた成果は,順次国内外の学会等にて公表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、生徒を対象とした実践に制約が生じた。 今後の使用計画として、本年度実施できなかった実践及びデータ収集を行う。
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