研究課題/領域番号 |
21K02504
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研究機関 | 名古屋学芸大学 |
研究代表者 |
井澤 昌子 名古屋学芸大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (80352996)
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研究分担者 |
下村 淳子 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (60512647)
大川 尚子 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (70369685)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 健康相談 / 保健指導 / 学校経営 / 学校長 / 養護教諭 |
研究実績の概要 |
本研究は、子供の抱える健康課題の現状を整理し、学校経営や組織マネジメントの視点から、健康相談・保健指導を捉え、健康課題の早期発見・迅速解決に必要な支援体制を明らかにし、健康相談・保健指導の望ましい在り方を考えることを目的としている。具体的な目標は、①先行研究の収集・分析から健康課題の現状と問題点を整理する、②学校長・養護教諭を対象とした半構造化面接調査から、健康相談・保健指導に対する認識の違いを明らかにする、③学校長を対象とした質問紙調査を行い、学校経営や組織マネジメントの視点から健康課題の早期発見・迅速解決・再発予防に繋がる支援体制を考察する、④科学的根拠に基づく保健指導教材の開発を行い、その有用性と効果的な情報提供の方法を検証するの4つとし、2021年度は「①先行研究の収集・分析から健康課題の現状と問題点を整理する」ことについて取り組んだ。先行研究の収集にあたっては、J-Stage・CiNii等のデータベースを用い、「健康相談」「保健指導」「養護教諭」「学校長」等をキーワードとして論文を検索した結果、約900本の関連論文が見つかり、その中から2010年以降に発表されたもの、タイトルに「健康相談」「保健指導」が含まれるもの、「子供の抱える健康課題」「学校経営・組織の視点」について記載のあるものを分析対象の論文として選別し、分析対象論文とした。対象論文の内容は、養護教諭のスキルや力量形成に関する論文が多く、子どもの健康課題は「心の問題」「性の問題」「心身症」「アレルギーへの対応」などの健康課題が取り扱われており、学校における支援体制の現状や課題等の一部を整理することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度は①先行研究の収集・分析から健康課題の現状と問題点を整理すること、②学校長・養護教諭を対象とした半構造化面接調査から、健康相談・保健指導に対する認識の違いを明らかにすることを計画していたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、2022年3月に予定していた面接調査を2022年度に延期した。
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今後の研究の推進方策 |
今後の計画としては、②学校長・養護教諭を対象とした半構造化面接調査から、健康相談・保健指導に対する認識の違いを明らかにすること、③学校長を対象とした質問紙調査を行い、学校経営や組織マネジメントの視点から健康課題の早期発見・迅速解決・再発予防に繋がる支援体制を考察すること、④科学的根拠に基づく保健指導教材の開発を行い、その有用性と効果的な情報提供の方法を検証することを予定しているが、②の面接調査について、対面によるインタビューが難しい場合は、ZoomやGoogleフォームなどのICTを活用した調査に変更し、③の質問紙調査の内容を検討する予定である。④科学的根拠に基づく保健指導教材の開発については、③の調査と平行して実施していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた主な理由は、面接調査を延期したことである。面接調査の延期に伴い、謝礼や交通費等は2022年度に支出する予定である。新型コロナウイルス感染症の流行により、面接調査をZoom・Googleフォームを利用した調査に変更した場合は、Web調査や保健指導教材開発に伴う人件費等に変更する予定である。
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