• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

歴史教育実践史における日本史と世界史を融合した授業が有する特質の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K02516
研究機関上越教育大学

研究代表者

茨木 智志  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (30324023)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード歴史教育実践史 / 日本史と世界史の融合 / 社会科歴史授業 / 歴史教育史 / 自国史と世界史
研究実績の概要

本研究は、日本史と世界史を融合した歴史教育を実現するために、それを目指した歴史授業実践を再評価して、その特質の解明を目的とする。
研究三年目の本年度においては、資料収集を進める一方で、特定の項目・人物に焦点を当てた分析を手掛けた。その結果、第一に1950年前後における地域での中学校歴史教育実践として日本史準教科書についての前年度の口頭発表をもとに考察を深め、論文として発表した。ここでは郷土史・日本史を中心としながら世界史の取り扱いの模索が進展している様子を示した。第二に同じ時期・地域での教育プラン中の社会科日本史を取り上げた。中学校社会科の出発点において日本史がどのように想定され、それが世界史とどのような関係にあったのかを口頭発表により提示した。論文としては次年度に発表の予定である。第三に、世界史の中の日本史教育の実現に取り組んできた人物への聞取調査の記録を発表することができた。
研究期間全体の主な成果は次のようなものである。テーマに関わる多くの実践や関連資料、関連研究を収集することができ、世界史の中の日本史の教育、日本史を含めた世界史の教育に取り組んできた3名の人物に聞取調査を実施し、その記録を刊行することができた。1950年前後の地域での社会科日本史の取り組みは、日本史と世界史を分けなかった中学校社会科「歴史的分野」の開始以前において、日本史と世界史をどのように位置づけていたのかを知ることができる記録であるため詳細な分析を心がけた。日本史と世界史を完全に融合した授業は現在に至るまで実現していないが、それを目指した、もしくは意識したものは戦後の早い段階から見られる。そのような授業や研究の前提として、日本史や世界史がそれぞれ多様な存在であることが特質として見出せる。検証を継続していきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 新潟県高田市立大町中学校の大町プラン(1949年)における社会科日本史構想の特質2024

    • 著者名/発表者名
      茨木智志・大木匡尚
    • 雑誌名

      総合歴史教育

      巻: 58 ページ: (未発行)

  • [雑誌論文] 新潟県高田市立大町中学校社会科研究部編『郷土史を加味せる新しい中学の日本歴史』(1950・1951年)について2023

    • 著者名/発表者名
      茨木智志
    • 雑誌名

      歴史教育史研究

      巻: 21 ページ: 32~75

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] インタビュー記録 歴史教育体験を聞く 鬼頭明成先生2023

    • 著者名/発表者名
      鬼頭明成・茨木智志・大木匡尚
    • 雑誌名

      歴史教育史研究

      巻: 21 ページ: 76~106

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 新潟県高田市立大町中学校の大町プラン(1949年)における社会科日本史構想の特質2023

    • 著者名/発表者名
      茨木智志・大木匡尚
    • 学会等名
      総合歴史教育研究会第58回大会(2023年10月1日)

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi