研究課題/領域番号 |
21K02524
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
清水 欽也 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 教授 (70325132)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 科学的プロセススキル / CLM |
研究実績の概要 |
本年度は、主に文献の収集にあたった。未だ論文にはできていないが、次年度は第一次集計ができるくらいのところまではもっていきたい。現時点では、これまで科学的プロセススキルについて、どのような要素が含まれているかを再検討し、またそのそれぞれの要素をどのような手法で測定してきたかをまとめてきた。その結果、科学的プロセススキルには、観察、分類、推論、伝達、測定、予測などの基礎的プロセススキルがあり、また、これらの基礎的プロセススキルを2要素以上取り入れた、仮説設定、変数同定、データ収集及び加工、データを表にまとめる、操作的定義、グラフ作成、実験計画、実験遂行などの能力を示す「統合的プロセススキル」があることがわかった。 これらのスキルを測定するために、記述式、および選択肢、あるいはパフォーマンスによる評価がこれまで実施されていることも明らかとなった。本研究の目的ではカンボジアおよびラオスなどの多文化間での比較であるため、できる限り主観性を排除する必要がある。また、記述式を採用すると、翻訳などに時間がかかることから、選択肢式を選ぶこととした。 今後は、まずBasic Assessment of Process Skills (BAPS)およびTest of Integrated Process Skill (TIPS I & II)をベースとし、パイロットバージョンを作成し、インターネットを通じて調査できないか検討中である。 なお、申請時にはミャンマーについても調査を行う予定であったが、現時点では政情不安のため、データの収集ができそうにない。当面はカンボジアおよびラオスの2か国で行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
まず、ミャンマーにおける政情不安のため予定していた学生が来日できなくなったため、同国よりデータの収集ができなくなった。 次にコロナ禍により渡航ができなくなっているため、調査問題のパイロット版の事前調査ができなくなっている。(当初の予定では、昨年度中には渡航が可能になるであろうという見通しであった)、
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今後の研究の推進方策 |
次年度はまずはできるだけ早急にパイロット版の調査を行いたい。コロナ禍により、渡航が困難な場合でもGoogle Form等を用いて、調査を行えるようにしておく。
さらに分析においても項目反応理論を適用し、両国で比較可能な形にしておくことが肝要である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため海外渡航が著しく制限されたため。
今年度はコロナのパンデミックが収まるかもしくは渡航可能になった場合早急に調査に出向くための旅費を使用する。できれば現地での研究会も開催したい。
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