研究課題/領域番号 |
21K02544
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小島 千か 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (80345694)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 指導法開発 |
研究実績の概要 |
本研究は、音楽科教育における音づくり・音楽づくりや音楽聴取・音楽鑑賞の活動において、学習者が自ら音楽の要素や原理を発見できるように促す過程で創造性を育み、また音楽の要素や原理の認識も促すことができる指導方法を確立することを目的としている。具体的には、学習者自身の気づきや発見を促す手段とし て、音楽と絵画や造形作品を関連させ、音楽と絵画や造形作品で共有できる要素や原理を活用して学習者自らが表現活動を行う。その過程は「音楽聴取を基に視覚化→視覚化したものを基にした音楽づくり→抽象絵画を基にした音楽づくり→つくった音楽の視覚化→音楽鑑賞を基にした造形化」という一連のサイクルで行う。今年度は、前記サイクルに有効な音楽聴取部分や鑑賞楽曲の選定を行うための実践を大学生を対象に行った。小・中学校の授業で活用することを考慮し、小・中学校の教科書掲載の楽曲から選曲し実践した。小学校音楽教科書からは、ショスタコービチ作曲《祝典序曲》の中から2ヶ所を抽出して音楽聴取活動とその視覚化、および視覚化したものを基に音楽づくりを行い、サイクルの2つ目までの過程を行った。中学校音楽科教科書からは、《越天楽》を取り上げてサイクルの2つ目までの過程を行った。2つの実践ともに、学習者自ら音楽を聴いて視覚化し、視覚化したものを通して音楽をつくることにより、音楽の要素や原理の発見をすることができた事例が見られ、この2曲は、今後の小・中学校での指導で活用できる見通しが得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染拡大によりオンライン授業になり、計画通りの実践授業やそのまとめができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
授業実践を通した研究を可能な限り行う。本研究の要である音楽と絵画や造形作品を関連させ、音楽と絵画や造形作品で共有できる要素や原理を活用して学習者 自らが表現活動を行う部分では、大学生の授業でいくつかのパターンを実践することによりその効果を明らかにしたい。小学校でも実践させていただく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で、国内外での情報収集、学会発表、小・中学校での実践ができなかったため。 今年度は、小学校での実践を計画しており、可能な限り情報収集も行う。
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