研究課題/領域番号 |
21K02554
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
池野 修 愛媛大学, 教育学部, 教授 (70294775)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 英語教員養成 / 教師英語力 / タスクに基づく言語指導法 |
研究実績の概要 |
本研究は,英語教師の専門的職務に対応した英語力を教職課程において育成する「英語教授課題遂行能力の育成 (English for teaching purposes,ETP)」プログラムの開発と評価を行う研究である。英語教師に必要とされる英語能力をトレーニングするためのプログラムを,「タスクに基づく言語教育」の枠組みに基づき開発する。初年次である2021年度の研究実績は次の通りである。(1) 文献研究を通して,「英語教員に必要とされる英語力」のモデルであるMERRIER, English for Teaching, FORCEなどのモデルや関連の議論の総合的・批判的レビューを行った。現在研究発表の準備をしている。(2) 英語授業実践動画の視聴及び分析を通して,英語教員(小学校「外国語」教員も含む)が英語で遂行すべき活動(=目標タスク)の特定を行なった。現時点で認定しているものとしては,スモール・トーク,新出文法の口頭導入,教科書本文の口頭サマリー,英文の理解チェック,音読指導,絵本の読み聞かせ,ALTとの活動デモンストレーション,英語による学習指導案の作成,ティーム・ティーチングの打ち合わせなどである。(3) 「スモール・トーク」活動を例にして,英語教師教育で用いる教材及び活動を開発した。(4) 研究成果の一部を,小学校英語教育学会の授業者支援動画「Small Talk ① 指導者の話を聞くことが中心の Small Talk」として作成し,同学会のHPで公開した。初年度は文献研究や教材・活動作成のための基盤作りが中心であったため,研究論文や具体的な教材という形ではまだ成果は結実していない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度は,包括的な文献研究,ターゲットとなる英語教授課題の特定,教員養成課程で用いるモデル教材(「スモール・トーク」を例としたもの)の開発などはある程度行えたが,計画していた外国語・英語授業の参与観察などは,コロナ禍も原因で,実施できなかった。また,予定していた,「英語教員に必要とされる英語力」の総合的・批判的レビューの研究発表・論文執筆も実現できていない。2022年度には遅れを取り戻せるように研究を進めるつもりである。
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今後の研究の推進方策 |
2年次になる2022年度は,次のような形で研究を推進する予定である。(1) 「英語教員に必要とされる英語力」の包括的・批判的レビューについての研究発表を行う。(2) 「目標タスク(=英語教員が英語で遂行すべき活動)」の遂行能力育成のための「英語教授課題遂行能力の育成 (English for Teaching Purposes, ETP)」プログラムの原型を開発する。具体的には,いくつかの目標タスク(スモール・トーク,英語による学習指導案の作成,口頭サマリー)をモデル例として,到達目標,教材,活動,評価シートを作成し,英語教員養成課程の授業の中で実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が発生したのは,学会研究大会などへの参加や研究発表ができなかったことが一因である(元々,対面での学会への参加を予定していた)。2年次(2022年度)は,設備備品として,パソコン(現在使っているものが耐用年数を迎えているため),iPad touch 10台程度(プログラム履修者が自らの実演を録画,視聴,分析ができるように),SPSSなどのデータ分析ソフト(収集したデータの分析のため),文献(最新の英語教育関連の情報を収集するため)などに用いる予定である。また,学会研究大会(オンライン開催)において研究発表を行なったり,最新の知見の情報収集をするために研究大会参加費などが必要となる。
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