研究課題/領域番号 |
21K02563
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研究機関 | 鹿児島国際大学 |
研究代表者 |
千々岩 弘一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (90163724)
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研究分担者 |
鈴木 慶子 長崎大学, 教育学部, 教授 (40264189)
劉 卿美 長崎大学, 言語教育研究センター, 教授 (00346941)
前原 由喜夫 長崎大学, 教育学部, 准教授 (60737279)
長岡 由記 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (90615915)
松崎 泰 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (10806160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 手書き / キーボード入力 / フリッカー入力 / 音読速度 / ノルウェー・ボルダ大学 / 東北大学加齢医学研究所 |
研究実績の概要 |
2023(令和5)年度は、「調査1 大学生を対象とした読み書きに関する調査<2023年7月25日~28日、東北大学加齢医学研究所>」と「調査2 ノルウエー・ボルダ大学での研究交流と現地調査<2023年8月29日~30日>」を行った。 「調査1」では、東北大学の学生を対象に、「手書きした場合と、キーボード入力した場合とでは、その後の音読スピードは異なるのか。」という調査を行った。これは、タイピングよりも手書き経験によって幼児の文字の読みに関わる脳活動(特に字形の認知に関わる領域)が変わることがわかっている(Jameset al., 2012)ことや字形についての知識は読みや書き双方に関わることから書くことで文の字形についての認識が高まると読む際の字形の認知にもよい影響があるのではないかという仮説に基づく実験である。結果として、手書きの方が字形認識に有意に働き、音読の速度が速いという結果を得た。「調査2」では、「調査1」の結果報告に基づく意見交換やボルダ大学での研究成(「DigilHandプロジェクトの概要」、「小学1年生における手書きとキーボードの比較:どちらの様式が作文のパフォーマンスと学習を最もよくサポートするか」、「小学校1年生の典型的な1日において、タブレットを使用した授業と使用しなかった授業における教師と児童の相互作用の質をマッピングする、「小学校における自己調整的作文を支援するための指導的フィードバック」)の紹介に基づく意見交換を行い、本科研研究課題を追究するための貴重な示唆を得た。また、現地の小学校の授業(国語)参観なども行った。 本研究課題の追究によって、学校教育におけるICT機器活用が進められる中で、手書きとデジタルツールによる書記活動の活用バランスに、エビデンスをもった提言をなすという目的の一端を実現することができた。
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