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2022 年度 実施状況報告書

SDGs11とまちづくり学習 -持続可能なまちづくりに向けてー

研究課題

研究課題/領域番号 21K02596
研究機関宇都宮共和大学

研究代表者

陣内 雄次  宇都宮共和大学, シティライフ学部, 教授 (70312858)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード持続可能な地域社会 / まちづくり / 高等学校 / SDGs11 / 家庭科住領域 / 往還
研究実績の概要

本年度は、高等学校に焦点を当て、高校生によるまちづくり団体の関係者、地域キーパーソン、学校関係者への聞き取り調査の結果などを参考に、学校と地域の往還によるSDGs11「包括的で安全な強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する」ための学びの可能性と課題について考察するとともに、高等学校での取り組みに関する試案について検討した。具体的な調査協力者は、栃木県矢板市の高校生まちづくりグループの世話人、栃木市の高校生まちづくりグループのメンバー及び市職員など、現職教員、地域キーパーソン、宮城県石巻市のNPO法人職員、高校生等である。
昨年度行った栃木県内の高等学校を対象とするアンケート調査(2021年10月~12月に実施)の結果、SDGsに関する実践が行われている教科としては家庭科(必修科目)が最も多いことが明らかになっていることから、試案については、家庭科住領域での実践案を提示した。
家庭科住領域ではまちづくりが重要なテーマの一つとして取り上げられており、Individual Issue→Local Issue→Global Issueへというスキームの可能性があると考察した。
SDGs11を高等学校で取り組むための試案については、1)論点整理、2)学校と地域の往還、3)教科、4)学びの方向性、という4つの観点から整理した。特に4)学びの方向性については、PBLの重要性、SDGs11を自分事化するためのポートフォリオ学習について指摘した。また、今回の聞き取り調査から示唆されたように、持続可能なコミュニティ形成のためにも、“将来まちづくりに携わってくれる若きパートナーを育成していく”という視点が重要であることも提示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度(2021)予定していたフィールド調査(宮城県石巻市)は、コロナウイルス感染症のため断念したが、今年度(2022)、感染対策を徹底し実施することができた。調査先のNPO法人、高校生への聞き取り調査、栃木市のまちづくりグループの高校生との意見交換を行う中から、本研究への示唆を得ることができた。
加えて、各種聞き取り調査(地域キーパーソンは対面、現職教員はオンライン)に取り組むことで、学校と地域の往還に関する示唆、SDGs11を高校で進める上での留意点など多くの知見を得ることができた。

今後の研究の推進方策

本研究の最終年度である2023年度の主要な目標は、これまでの調査・研究成果を土台に、家庭科住領域を軸とするSDG11の実施プログラムを検討するとともに、普及用のリーフレットを作成することである。
リーフレットの作成に当たっては、現職教員、地域キーパーソン、若者などからの意見を得つつ進めることにする。

次年度使用額が生じた理由

フィールド調査(宮城県石巻市)については、地方自治体による高校生地域定着事業の一環として参加したことから、旅費・宿泊費や先方への謝金等が発生しなかった。また、聞き取り調査については、行政職員などへの謝金が不要であった。これらのことから、年度当初の予定より支出がかなり少なくなった。
2023年度は、プログラムのリーフレット作成を予定している。学校と地域の往還を進めるための重要なツールであることから、教員や高校生だけでなく、地域住民など誰にも分かりやすく、使い勝手の良いものにしたいと考えている。このため、デザイナーなどの協力が望ましいことから、そこに手厚く予算をかけたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 持続可能なまちづくりのための学びに関する一考察(第二報) ‐学校と地域の往還‐2023

    • 著者名/発表者名
      陣内雄次
    • 雑誌名

      宇都宮共和大学シティライフ学研究 第24号

      巻: - ページ: -

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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