研究課題/領域番号 |
21K02605
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
萩嶺 直孝 大分大学, 教育学部, 准教授 (00827149)
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研究分担者 |
大塚 芳生 熊本大学, 大学院教育学研究科, 教授 (10882334)
田口 浩継 熊本大学, 大学院教育学研究科, 教授 (50274676)
橋爪 一治 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (70709740)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 遠隔授業システム / デジタルファブリケーション機器整備 / 技術・家庭科技術分野 / ものづくり / 学習ストラテジー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,技術科の免許外教員を支援する遠隔教育システムの構築と実践的検証を行うことである。また,特に免許外教員が負担になると考えられる技術による問題解決の学習過程で行う「ものづくり」をデジタルファブリケーションで実現することである。 2021年度は,大学教員等と免許外教員とがICTやデジタルファブリケーションを介してシームレスな遠隔授業が可能な学習支援の検討を行うため,試行的実践による学習ストラテジーの開発と遠隔授業システムを目的とした機器の設定を行った。 学習ストラテジーの開発について具体的には,授業実践の試行段階として,中山間地域等の小規模校の免許外教員と大学教員とが連携した遠隔授業を実施することにより,日常の中学校技術・家庭科技術分野の教育活動を支援したり,生徒らの学習や教員の指導の幅を広げたりして,教育の質の向上を図ることを試みた。 遠隔授業システムを目的とした機器の設定について具体的には,オンライン会議システムと電子黒板に接続するコンピュータ,教室内の全体撮影用のオンライン会議システムに接続したタブレット,生徒の手元の作業状況を把握するために定点固定したタブレットを準備して,教室にいる教師・生徒と大学にいる教員とでシームレスな遠隔授業ができる設定を行った。また,オンライン会議システムと電子黒板に接続し,映像・音声の確認のためのプロジェクタとスクリーンを設置して試行的に授業実践を行い遠隔授業による生徒の意欲の状況を把握することを試みた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度の実施計画に予定していた遠隔授業により支援する学習ストラテジーの構築としては,大分県教育委員会と連携し研究課題である大学教員等と免許外教員とでシームレスな遠隔授業実践を可能にするためシステム化した学習支援の検討を行った。 ただし,2021年度は新型コロナウィルス蔓延防止対策のため実践対象校へ入校できない状況が続き,デジタルファブリケーション機器(3Dプリンタ,3DCAD等)の導入及び設置による「ものづくり」を実現することができなかった。そのための代替案としてWebに公開されているデジタル教材を使用し,「双方向性のあるコンテンツのプログラミング」に特化した技術による問題解決の授業実践を行うことによって,遠隔授業の学習ストラテジーのモデルとして試行的実践を行った。 また,デジタルファブリケーション機器の整備について具体的には,3Dプリンタとそれに接続するコンピュータとを学校設置用に購入して,データの共有及び出力できることを確認し遠隔システムとして運用できるか検討を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進については,2021年度検討を行った際に導入したWeb教材からデジタルファブリケーションを活用した教材に変更し,遠隔授業システムの基本構成を基にした授業実践を行い,生徒や教員の意識調査,分析,検証,また学習ストラテジーの評価・改善について研究を遂行する予定である。 具体的には中学校技術・家庭科技術分野の「エネルギー変換の技術」の問題解決の学習過程で行うロボット製作を題材として3DCADで設計し,3Dプリンタによって出力したパーツをロボットのパーツとして使用する。その場合,検討課題をもとに大学と学校間の意見交流やデータ共有により,シームレスな遠隔授業実践を可能にするためシステム化した学習ストラテジーの構築と実践の評価を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の影響で,研究活動が滞った。次年度は前年度実現できなかったデジタルファブリケーションを設置した研究を進めるために使用する予定である。
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