研究実績の概要 |
本年度は、イギリスの大学の学生組合はどのように学生代表を参画させているのかを明らかにする目的で、5つの大学(レディング大学、ウスター大学、ロンドン大学東洋アフリカ学院、ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校、ニューカッスル大学)の情報収集を行った。 これらの情報の分析結果に基づき、右記の論点を提示した:イギリスの大学において、内部質保証に参画する学生代表が学生全体の声を教育改善に活かせているのは、学生組合が、① 学生代表の選出・研修を管理し、② 学生代表の役割を階層的に規定し、③ 学生代表の活動で得られた情報を学生組合で一元化し、その情報を学生全体に還元できているためである。この研究成果を踏まえて、学生代表を高度に組織化することが重要であるという、日本への示唆も提示した。 この成果は、拙著(2023)「内部質保証に参画する学生代表―イギリスの大学の学生組合は、どのように学生代表を参画させているのか」『名古屋高等教育研究』第23号、245-260頁、として出版することができた。また、日本への示唆を筑波大学で具現化した成果を、日本高等教育学会第25回大会で発表し、かつ、国際誌に論文(2022: "Attitudes and Intentions of Japanese Students and Teachers in Internal Quality Assurance in a Confucian-Heritage Culture", The Journal of Educational Innovation, Partnership & Change, Vol. 8, No. 2. )として掲載することができた。
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