研究課題/領域番号 |
21K02696
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研究機関 | 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 |
研究代表者 |
滑川 典宏 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 情報・支援部, 総括研究員 (80804509)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 言語障害のある中学生 / 担当教員の専門性 / 実践事例集 |
研究実績の概要 |
全国的に中学校にことばの教室の設置数は少なく、小学校のことばの教室に通っていた生徒の約6割が、中学校に進学後に特別な支援を受けないまま学校生活を送っている現状がある(国立特別支援教育総合研究所,2017)。しかし、中学校のことばの教室に通っている生徒からは、ことばの教室に通うことに対して肯定的な意見が多く聞かれ、安心して自分の悩みを相談できる場所になっていることが推察された(2020)。そこで、本研究では、中学校のことばの教室に通う言語に障害のある生徒の「言語障害のニーズ」や「中学生段階のニーズ」を明らかにし、「言語障害教育の専門性」を活用して言語に障害のある生徒のニーズに寄り添った指導・支援を考察・整理する。研究の成果から、言語に障害のある生徒の主体性を育む指導・支援の在り方を明らかにする。令和5年度は、「中学ことばの教室担当者の役割とあり方に関する研究-教室経営ガイドブックの作成-」(18K02775)の研究協力者、全難言協に協力を依頼し、言語に障害のある中学生に関わる担当教員等から継続的に現状と課題について把握することができた。また、全難言協総会、各地の言語障害教育研究協議会、研修会等への参加、文献等から言語に障害のある中学生の現状と課題についての情報を収集することに努めた。言語に障害のある中学生を指導することばの教室等の担当教員は、不登校を含めて思春期を迎えた生徒の気持ちに寄り添いながら、多様化するニーズに対応している現状が明らかになった。令和6年度も、引き続き研究協力者等に協力を依頼し、「言語障害教育の専門性」を活用した指導・支援について、事例研究を通して整理していく。事例研究を通して、言語に障害のある生徒の主体性を育む指導・支援のあり方について、検討し、実践事例集)を作成していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
言語に障害のある中学生を指導することばの教室等の担当教員に3カ月に1回程度情報収集することができた。担当教員がかかえる不登校を含めて思春期を迎えた生徒への指導・支援、多様化するニーズに対応している現状が明らかになった。テレビ会議システムを活用した情報収集にとどまったため、直接的な実践事例集に掲載する事例の収集ができなった。 令和6年度は、継続的に研究協力者等に協力を依頼し、「言語障害教育の専門性」を活用した指導・支援について、事例研究を通して整理していく。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度も、引き続き研究協力者等に協力を依頼し、「言語障害教育の専門性」を活用した指導・支援について、事例研究を通して整理していく。事例研究を通して、言語に障害のある生徒の主体性を育む指導・支援のあり方について、検討し、実践事例集を作成していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和5年度は、テレビ会議システムを活用して、情報収集を行った。そのために当初予定していた旅費等の使用ができなかった。また、パソコン等も現在使用している機器を活用したため購入にいたらなかった。令和6年度は、継続して研究協力者等に協力を依頼し、「言語障害教育の専門性」を活用した指導・支援について、事例研究を通して整理していく。事例研究を通して、言語に障害のある生徒の主体性を育む指導・支援のあり方について、検討し、実践事例集を作成していく。
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