研究課題/領域番号 |
21K02698
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
水野 智美 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90330696)
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研究分担者 |
徳田 克己 筑波大学, 医学医療系, 教授 (30197868)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 発達障害 / 感覚異常 / 幼児 |
研究実績の概要 |
1)感覚異常の特性がある発達障害のある成人に対するヒアリング調査 感覚異常の特性がある成人に対して、子どもの頃の感覚異常による困り感、保育者や教師によって行われた対応、効果的あるいは逆効果であると思われた対応等を詳細に聞き取った。触覚の異常があった人の中には、セーターや下着、ジーンズなどの衣服が肌に触れることでかゆみや痛みを感じているという回答が目立った。また、足の裏についた砂やプールの塩素、口のまわりについた食べ物などに不快感を抱いていた人もいた。さらに、手をつながれると痛みを感じていた人もいた。 感覚異常があることを周囲の大人が理解しなかったために困った経験を尋ねたところ、「嫌なことを避けるためのウソであると思われ、叱られた」と回答した人が多かった。たとえば、味覚に敏感さがある人は、特定の食べ物を「甘すぎて気持ちが悪い」「薬のような味がする」などと親や保育者に伝えると、ウソを言って嫌いな食べ物を避けようとしていると思われてしまい、ひどく叱られたり、無理やり食べさせられたりしたと述べていた。さらに、生活上の何気ない音やにおい等が気になり、目の前の活動ができなかったり、話を聞けなかったりする場合に、親や保育者から「やる気がないために刺激に気がとられると言われたれた」人もいた。 2)発達障害のある子どもを持つ保護者に対するヒアリング調査 発達障害があり、感覚異常の特性がある幼児、小学生を持つ保護者に対して、個別のヒアリング調査を行った。調査の内容は、子どもの感覚異常の状況、年齢に伴う変化、これまでに試みた対応とその効果等であった。年齢があがるにつれて、感覚によって生じる不快感等は少しずつ解消していくが、環境が大きく変化するなど、子どもにとってストレスが生じる状況下では、感覚による不快感が増すことが多いことを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、発達障害の子どもを持つ保護者に直接会ってヒアリング調査を行うことが困難であり、十分なサンプル数を得ることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
感染状況を見据えながら直接ヒアリングができるように準備を進めるとともに、オンラインや電話等の様々な方法をとりながら研究協力者を募っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の拡大により、発達障害のある子どもを持つ保護者に対する直接ヒアリング調査が困難であった。今後も、直接ヒアリング調査ができるように準備をするとともに、オンライン等の方法を用いて、研究協力者を募っていく。
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