• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

聴覚障害児における抽象語理解の現状とその発達的特徴に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K02737
研究機関独立行政法人国立特別支援教育総合研究所

研究代表者

山本 晃  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 情報・支援部, 上席総括研究員 (70804996)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード抽象語 / 聴覚障害教育
研究実績の概要

研究一年目は、次のように研究を遂行した。①抽象語理解に関する先行研究を調べ、これまで何が明らかになって、何がまだ解明されていないかを確認した。その結果、これまでの先行研究は、抽象名詞に関する研究が多く、また調査対象も小学生段階の研究が多いことを確認した。②抽象語の定義について、先行研究や標準抽象語理解力検査 (宇野彰監修,春原則子, 金子真人,2002)、日本語抽象度辞書「 AWD-J: Abstractness of Word Database for Japanese common words 」、各辞書を調べ、本研究における抽象語の定義を作成した。③「新教育基本語彙」(阪本,1984)に掲載されている小学校低学年、高学年、中学校の段階に理解させるべき単語それぞれ4,300語、5,943語、9,028語について、名詞・動詞・形容詞・形容動詞・副詞に分類し、エクセル表に整理した。④<抽象語の発達を検討するための本研究で使用する語彙リストの作成>・「新教育基本語彙」(阪本, 1984)の難易度レベル(学年レベル)と例解学習国語辞典(小学館,2015)の学年レベルが合致するものから抽出。・名詞は「日本語語彙体系」(NTTコミュニケーション科学研究所,1997)の具体語・抽象語の区別に倣い抽出。・名詞以外の品詞は「日本語の語彙特性第8巻単語心象性①」(三省堂,2005)掲載の文字単語心象性と音声単語心象性の数値を調べ、抽象度の高い言葉と低い言葉を整理した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

「新教育基本語彙」(阪本,1984)に掲載されている合計19,271語を難易度別・抽象度の度合い等の情報をもとに<抽象語の発達を検討するための本研究で使用する語彙リスト>の作成
のための準備を行っているが、言葉の数が多く、整理する時間が想定以上に時間を要した。

今後の研究の推進方策

研究2年目は1年目に整理した情報をもとに、<抽象語の発達を検討するための本研究で使用する語彙リスト>を7月末までに作成し、10月までには特別支援学校(聴覚障害)に調査を実施する。その後、・抽象語の発達を検討するための本研究で使用する語彙リストによる調査結果を基に、学部・学年・具体語抽象語・品詞ごとの現状の検討を行う。・調査語彙について、学部・学年での理解状況を比較する。・具体語の理解状況と抽象語の理解状況を比較する。・聴覚障害児の抽象語理解の傾向について現状を把握し、発達的特徴の検討をする。

次年度使用額が生じた理由

感染症が拡大していたため、情報収集や令和4年度の調査実施に向けた学校選びに関する出張を行うことができなかった。

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi